研究課題/領域番号 |
17592116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
中川 洋一 鶴見大学, 歯学部, 講師 (90148057)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 交感神経 / 副交感神経 / 唾液分泌 / マウス / アクアポリン / ストレス / アゴニスト / 細胞内シグナル伝達 / 二次元電気泳動 |
研究概要 |
唾液腺では交感神経も副交感神経も唾液を分泌するように働いており、交感神経と副交感神経の相互の拮抗作用はないという考え方が一般的である。本研究の目的は:唾液腺における交感神経と副交感神経の相互作用を、アゴニストを用いてin vivoで検討することである。 マウスに、ピロカルピン(ムスカリン受容体刺激薬)とイソプロテレノール(βアドレナリン受容体刺激薬)を同時に投与すると、ピロカルピン単独投与よりも、有意に唾液量が減少していた。唾液腺におけるアクアポリン5(AQP5)の局在は、ピロカルピン刺激では、細胞膜に染色性が認められた。ピロカルピンとイソプロテレノールを同時に投与した場合、AQP5はピロカルピン投与マウスのように細胞膜だけに強く染色されるのではなく、細胞質にもび漫性に強く染色され、細胞膜と細胞質の染色強度の差が少なくなっていた。ピロカルピンとイソプロテレノールを投与する前に、アデニル酸シクラーゼ阻害薬のSQ22536を投与することによって、AQP5の細胞膜の局在は細胞膜に染色されるように回復し、さらに、抑制されていた唾液分泌量も部分的に回復した。 イソプロテレノールによるピロカルピン刺激唾液の現象のメカニズムは、アドレナリン受容体刺激のAC-cAMP-PKA系の刺激によってAQP5の局在に変化がおきたためと推察され、唾液腺組織における交感神経が副交感神経を抑制するメカニズムの存在が確認された。
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