研究課題/領域番号 |
17592121
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
徳永 敦 兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (70254521)
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研究分担者 |
野口 光一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10212127)
戴 毅 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (20330441)
山中 博樹 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (20340995)
福岡 哲男 兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90399147)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 歯学 / 疼痛 / 神経炎 / 末梢神経障害 / 三叉神経 |
研究概要 |
三叉神経領域の感覚異常発現に末梢の神経炎が関与していることが考えられる。本プロジェクトでは末梢神経に炎症のみを生じさせるモデルの作成のため、操作の容易な坐骨神経に関して、物理的損傷を全く伴わない,神経炎のみを生じるモデルを作成した。免疫組織化学的手法により、本モデルにおいては神経損傷マーカーであるATF3が、知覚神経節の中で小型細胞中心に発現が観察された。これは純粋な炎症反応によっては、無髄のc-繊維をもつ小型細胞の方が損傷を受けやすいことを示している。電顕写真による検索を行ったが、無髄の神経において大きな変性像が観察された。さらにより末梢に疼痛刺激を与えて細胞体のおける反応性を、リン酸化ERKを用いて検索すると、神経炎モデルにおいては有意にリン酸化ERKの反応が低下しており、さらに反応が残存するのはATF3を発現していないsparedneuronsであることがわかった。上記の神経炎のみを生じさせるモデルの疾痛行動を詳細に検討した結果、その閾値には変化がないことが明らかとなった。その結果、純粋な炎症のみでは特に小型細胞の障害のみでは疼痛行動、閾値には変化がなく、有髄細胞の障害が痛みの閾値の変化に重要である可能性が明らかとなった。 三叉神経領域において疼痛伝達に関与する可能性のある分子として、TRPA1、TRPV1、TRPM8の三叉神経節における発現を詳細に検討する研究も進めた。その結果、口腔内を支配する第3枝領域でTRPA1分子の発現が明らかに、他の部位に比べて高いことがわかり、その機能との関連を示唆する結果であった。
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