研究課題/領域番号 |
17592122
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
岸本 裕充 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30291818)
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研究分担者 |
浦出 雅裕 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70104883)
櫻井 一成 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30129118)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 口腔癌 / リンパ節転移 / ケモカイン / ケモカインレセプター / 転移モデル / ヌードマウス / リンパ管新生 / 扁平上皮癌 / リンパ管新生因子 / 癌 |
研究概要 |
口腔扁平上皮癌においてリンパ節転移は最も重要な予後決定因子である。癌細胞がリンパ管新生を促進し、癌細胞に発現するケモカィンレセプターはリンパ節転移において重要な役割を果たすと考えられている。 本研究においては、これまでの研究にも使用してきた臨床材料(リンパ節転移および予後追跡の可能なもの)を用いた免疫組織学的検討を計画していたが、諸般の事情から少数例での検討に留まった。転移との関わりが最も注目されているケモカインレセプターCXCR4は、染色性の弱いもの、陽性率の低いものも含めると大部分の口腔扁平上皮癌症例に発現していた。リンパ節転移を伴う症例では、転移のない症例よりも陽性率が高い傾向を示し、また転移リンパ節の方が原発巣よりも陽性率が上昇するものが多かった。さらに、腫瘍内のlymphatic vessel density(LVD)を、リンパ管内皮の特異的マーカーとされるD2-40抗体を用いて免疫組織化学的に染色し、算出した。CXCR4と同様に、リンパ節転移を伴う症例でLVDが高値を示す傾向を認めたが、両者の相関性は必ずしも高くなかった。 次に、当科で継代培養中の口腔扁平上皮癌培養細胞株におけるCXCR4の発現の有無を確認した。HSC-2、SCC25、KB、そしてKBにCOX-2 cDNAを遺伝子導入してCOX-2を過剰発現させたKB/COX2とその対照KB/Neoの計5種類の細胞で陽性であった。CXCR4のリガンドであるSDF-1の発現は確認できなかった。 さらに、CXCR4が陽性であった5種類の細胞をヌードマウスのリンパ節転移モデルに応用した.同所性移植および足蹠皮下移植を実施したが、移植性の不良やリンパ節転移率が低かった.低率ながらリンパ節転移を生じたKBシリーズにおいて、対照のKB/NeoよりもCXCR4の発現が高いKB/COX2の転移率はKB/Neoと同程度であった。
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