研究課題/領域番号 |
17592157
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
齋藤 彰 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助手 (20301913)
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研究分担者 |
齋藤 恵美子 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助手 (80374528)
吉村 善隆 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助手 (30230816)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 歯根膜 / 培養 / エナメルマトリックス蛋白 / セメント質 / エムドゲイン / 歯周組織再生 / 3次元培養 / BMP |
研究概要 |
歯周炎によって失われた歯周組織再生に、歯根膜細胞が重要な役割を果たすと考えられている。そこで我々は、罹患歯を口腔外に摘出してin vitroにおいて歯根膜由来細胞を歯根全面に増殖させた後、歯の移植を行って、結合組織性付着の獲得をねらう新しい治療法を考案して、その可能性について研究を行ってきた。 本研究期間においては、摘出歯の培養時にエナメルマトリックス蛋白の添加が、歯の移植後の治癒への影響、特に移植歯根面における結合組織性付着に与える影響を検索した。 摘出歯の根尖側3mmの残存歯根膜はそのままにして、歯冠側根面の幅5mmの歯根膜、セメント質を除去した罹患歯モデルを作製して、移植後8週で病理組織学的に検索を行った。 モデル作成後直ちに移植した場合のルートプレーニング面は根吸収と骨性癒着が生じたのに対して、歯根膜由来細胞を増殖させた根面は根吸収と骨性癒着を抑制することができた。しかし、歯根膜由来細胞には、歯根膜様組織を再生、形成する能力はあるものの、必ずしも歯根膜を形成するとは限らずに、根面に線維が平行に走行するのにとどまる治癒形態となることもあり、安定した結果が必ずしも得られない可能性を示唆された。一方、歯根膜由来細胞の培養時にエナメルマトリックス蛋白を添加することで、増殖細胞のALP発現細胞が増加して、歯の移植後においても積極的にセメント質を含む結合組織性付着、歯根膜様組織を形成した。 以上より、エナメルマトリックス蛋白はin vitroで歯根膜由来細胞のALP発現を増加して、移植後の結合組織性付着形成を増加することが明らかになった。
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