研究課題/領域番号 |
17592186
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会系歯学
|
研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
安細 敏弘 九州歯科大学, 歯学部, 助教授 (80244789)
|
研究分担者 |
吉田 明弘 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (20364151)
秋房 住郎 九州歯科大学, 歯学部, 特別研修員 (40295861)
高田 豊 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40163208)
邵 仁浩 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (10285463)
竹原 直道 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (00038879)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | ドライマウス / 口腔乾燥 / 唾液分泌 / 臨床疫学 / コルチゾル / クロモグラニンA / 舌痛症 / DHEA |
研究概要 |
近年口腔疾患の疾病構造の変化にともない、口腔乾燥や舌痛を訴える患者が増加している。一般に口控乾燥症の病態は唾液分泌量の低下、口腔乾燥感ならびに唾液成分の質的変化に大別される。口腔乾燥や舌痛などを訴える高齢者では、日常生活の満足度が十分得にくく、かつストレスを多く抱えているケースが多い。しかし、これまで口腔乾燥や舌痛とストレスに関連した唾液中のバイオマーカーとの相互関係に関しては研究報告が少なく、明確になっていないのが現状である。そこで今回我々は、唾液中に検出されるストレスホルモンの動向に着目し、福岡県に在住する高齢者を対象に唾液分泌量、口腔の自覚症状、全身の健康状態、服薬状況と併せて解析を行った。ストレスホルモンとして、コルチゾルおよびクロモグラニンAを評価した。対象者140名(男性69名、女性71名)を口腔乾燥症の有無により2群に分け、ストレスホルモン値を比較したところ、口腔乾燥症の高齢者ではクロモグラニンA値が有意に高かった(P<0.05)。一方、コルチゾル値においては両群間に有意差は認められなかった。次に、服薬の有無によって両ホルモン値を比較検討したところ、服薬有りの群ではクロモグラニンA値がより高値を示し、口腔乾燥症無しの群と比べて有意に高かった(P=0.025)。さらに高値を示した34名について解析したところ、服薬有りでかつ刺激時の唾液分泌量が1.0ml/min以下に低下している群では唾液分泌量が正常領域の群に比べて約4倍高いクロモグラニンA値を示すことがわかった。これらの結果は、唾液中クロモグラニンAが口腔乾燥症を評価するバイオマーカーの1つとして有用である可能性を示唆している。
|