研究課題
基盤研究(C)
超音波画像と嚥下造影画像を同時に記録することにより、超音波画像診断で設定した各測定点と嚥下造影で確認された嚥下動態との経時的関係が把握でき、超音波画像診断法の有効性が示された。すなわち、超音波画像に記録された嚥下第1音発生時点が、嚥下造影画像における食塊の喉頭蓋への到達時点と一致していた。超音波画像に記録された舌の口蓋接触終了時点が、嚥下造影画像における食塊の食道入口部通過完了時点と一致していることが確認された。超音波画像と嚥下内視鏡画像を同時に記録することにより、超音波画像と嚥下内視鏡画像との関係を検討した。嚥下内視鏡画像でホワイトアウトが観察されたときに嚥下第1音が観察された。嚥下内視鏡画像と嚥下音との関係から誤嚥の可能性を推定できることを示唆された。摂食・嚥下障害を有し、摂食機能療法を行なっている小児を被験者として、嚥下内視鏡検査と嚥下音との関係から誤嚥の可能性を診断することについての妥当性について検討したところ、嚥下内視鏡画像と嚥下音との関係から誤嚥を診断することの可能性が示された。成人正常嚥下では、嚥下第1音発生に引き続き嚥下第2音が発生するが、嚥下障害を有する小児おいては、嚥下第2音の発生はわずかであり、その際の嚥下内視鏡検査では、梨状陥凹ならびに喉頭蓋谷に食塊の残留が認められた。このような状況で、食塊が気道に吸引され咳反射が誘発されると心音マイクによりを介して波形データとして記録された。以上の結果から、嚥下機能の評価として非侵襲的な嚥下内視鏡検査が有効であり、嚥下内視鏡検査で認められるホワイトアウトと心音マイクで記録した嚥下音との関係が、誤嚥の友好なパラメーターに成り得ることが考えられた。
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