研究課題/領域番号 |
17592199
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎看護学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
須釜 淳子 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (00203307)
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研究分担者 |
真田 弘美 東京大学, 医学系研究科, 教授 (50143920)
中谷 壽男 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (60198124)
北川 敦子 東京大学, 医学系研究科, 助教 (80343185)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,790千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 動物モデル / 褥瘡 / 病理組織 / ずれ / 近赤外線装置 / 有限要素法 / 難治性潰瘍 / 創傷治癒 |
研究概要 |
平成14年度診療報酬改定により、以前と比べ、仰臥位および側臥位時の圧迫が原因となる褥瘡発生は確実に減少し、また発生したとしても早期に治癒促進が図れるようになった。しかし、依然として難治性褥瘡は残っており、その中のひとつとして創縁の肥厚がある。この肥厚形成要因は、体位変換、臥床時のポジションニング、ベッド頭側挙上などの看護技術によって生じる力学的負荷(ずれ)であると考えられている。しかし臨床においてこの因果関係を解明することは、センサーがないこと、24時間の生活をモニタリングする必要があることなどの課題が多く、困難である。この現象解明と看護技術改善には、研究者らはモデルを作成することが適した方法と考えるが、未だその方法論は確立していない。本研究では、最初に動物モデルを用いたずれ負荷実験を行い、組織学的検討を行った。その結果ずれの負荷量が大きいと循環障害・膠原線維の走行の変化を著しくさせ、治癒を遷延させることが示唆された。次に、モデルに組み込む肉眼的所見の数量化情報として、発赤部位を近赤外線を用いて測定し、その後の治癒過程との関連を分析した。その結果、近赤外線透過度相対値は、壊死部を呈する部位において31〜71%、壊死を呈さない部位において90〜122%の値が得られ、2分化することができた。このことからそれぞれの治癒過程をたどる部位の相対値を2分する分離値を設定し、その予測妥当性を検討したところ、壊死を呈すると予測される部位において平均75.0%の一致度がみられた。近赤外線の情報は妥当性があると示唆された。さらに、外力が負荷された場合の応力解析モデルを検討するための基礎実験ならびに有限要素法を用いたシュミレーションモデルを試案した。本研究により看護技術開発のためのモデルをどのように構築していくかの方法論が提示できたと考える。
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