研究課題/領域番号 |
17592209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎看護学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
岩本 テルヨ 熊本大学, 医学部, 教授 (80285444)
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研究分担者 |
森田 敏子 熊本大学, 医学部, 教授 (30242746)
南家 貴美代 熊本大学, 医学部, 助手 (80264315)
有松 操 熊本大学, 医学部, 助手 (50289659)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 高齢者 / ターミナルケア / 看護者(看護職者) / アドボカシー / 看護倫理 / 看護学 / 看護者 / 看護職者 |
研究概要 |
まず高齢者ターミナルケアにおける看護アドボカシー実践の実態を明らかにするために、A県内の訪問看護ステーション及び特別養護老人ホームに勤務する看護職者(25名+18名)に面接調査を行った。その結果、在宅高齢者ターミナルケアにおける患者の利益や権利が脅かされやすい状況として、【現状維持を脅かす身体的苦痛や症状の悪化】【患者の真意が掴みにくい状況】【家族の意思に影響される患者の意思】【介護者の不確かな介護力】【介護者の揺れ動く気持ち】【医師に思いを伝えられない患者や家族】【看護師や医師の不確かな能力や姿勢】【不十分な医療体制】の8カテゴリーが抽出された。【患者の真意が掴みにくい状況】に対するアドボカシーへとつなぐ実践として、【患者と信頼関係を築く】【患者を理解している人に聞く】【患者の全体像を捉える】【患者の真意を見極める】【患者と接する密度や時間・頻度を多くする】等の7カテゴリーが抽出された。また特別養護老人ホームのターミナルケアにおけるアドボカシー実践として、【本人以外の意思によるケア方針決定の現実に対するジレンマ】【意思や思いを把握し、本人の意思が反映できるよう支援】【観察を密にし、情報提供】【心安らかに最期まで生活することが出来るよう支援】【人間としての尊厳を大切にする】の5カテゴリーが抽出された。 これらの調査結果を基に、無作為抽出した800訪問看護ステーションの看護職者(1施設2名)を対象に全国質問紙郵送調査(無記名)を行い、368名から回答を得た。その結果、面接調査において抽出された看護活動「患者・家族の思いを医師に伝える」等の23中22項目に対して約8割の看護職が「アドボカシー実践である」と認識した。看護アドボカシー実践に対しては「困難を感じる」(59%)「非常に感じる」(12%)状況であり、その要因として「自分自身の能力」(19%)「医師」(18%)等があがった。
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