研究課題/領域番号 |
17592248
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
辻野 久美子 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60269157)
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研究分担者 |
塚原 正人 山口大学, 副学長 (20136188)
村上 京子 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10294662)
飯野 英親 山口大学, 医学部附属病院, 副看護部長 (20284276)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,670千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 育児ノート / 育児支援 / 先天異常 / 遺伝外来 / 母子健康手帳 / 遺伝看護 |
研究概要 |
I.「育児ノート」作成のための基礎的調査:先天異常児をもつ母親・家族の不安や育児負担の状況 平成14年から平成17年までに遺伝外来を利用した母親・家族の記録40例について、主な相談内容を整理した。最も多かった相談は子どもの先天異常に関する内容で、症状・合併症・障害・原因・治療・予後についてであった。発達の遅れについては、定頸や発語、歩行の時期と可能性を、医師に確認するケースが多かった。日常生活では現在の健康状態の他に、哺乳・摂食不良、便秘に関する相談が多かった。その他、療育・教育(入園)、母親の職場復帰の時期、他の医療機関への紹介、次回妊娠、育児方法(育て方)などの相談があった。遺伝外来における相談内容は様々であったが、看護職者が家庭や地域で継続して育児を支援する必要性が確認された。 II.育児ノート作成および活用 市販の育児ノートおよび文献を参考にして独自の「育児ノート」を作成し、遺伝外来において実際に活用した。本研究における「育児ノート」の特徴は、ファイル形式で用紙の補充が可能、ノートの構成も母子に必要な内容に変更可能、記録用紙の他にクリアポケットを綴じ付け、その中に母子手帳や診断書など重要な資料を保管できることである。ノートの主な構成は(1)緊急連絡用ページ、(2)児の成長発達の経過記入ページ、(3)母親用ページ、(4)医療者用ページ(当日受診時に看護師が記載)、(5)クリアポケット(資料の保管)、(7)障害・疾患に関する説明のページ、(8)社会資源や教育機関など情報提供のページである。「育児ノート」利用によって家庭での母子の様子が把握でき、当日の母親の発言内容に対する共感が深まり、児の観察ポイントも明確になるなど、大きな成果が得られた。「育児ノート」は母親・看護師・医師それぞれが児の成長発達の様子を前方視的に把握し、児への理解と愛情を深めることに有効であった。
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