研究課題/領域番号 |
17592281
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 兵庫大学 (2007) 吉備国際大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
牛尾 禮子 (牛尾 礼子) 兵庫大学, 健康科学部, 教授 (80281525)
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研究分担者 |
中桐 佐智子 吉備国際大学, 保健科学部, 教授 (60071479)
郷間 英世 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (40234968)
塚本 康子 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (60310554)
奥 祥子 宮崎大学, 医学部, 准教授 (40284921)
澤田 和子 吉備国際大学, 保健科学部, 助手 (00368721)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,140千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 重症心身障害児・者 / 父親 / 障害受容 / 障害非受容 / 心理プロセス / 父親支援 / 養育のプロセス / 父親の心情 / 父親の発達 / 母親 / 父親と母親の相違点 |
研究概要 |
重症心身障害児・者の父親の障害受容とその支援に関する研究を行った。アンケート調査、および聞き取り調査から明らかになったことは、次のとおりである。障害のある子を養育する父親の心理的プロセスは、子の障害が明らかになった時点で、ショックを受けながらも、妻に対する気遣いをもつ。その後、妻とともに子の障害の改善に努力する。この時点では、子に積極的に関わる態度をもつ。しかし子の障害に対する知識が不十分であるために、完治することを信じるなど楽観的に考える傾向がある。その後、子を施設に預けることは考えないが、「仕事が忙しい」、「仕事の方に関心がある」と養育から逃避するようになる。会社では、子の障害を打ち明けることができなく、世間体を気にする。子の世話は休日に限られる。子の世話への積極的参加は、会社を退職した後である。子の世話に参加するようになると、妻の負担感が大きかったことに気づく。また世話を通して、子への愛情が深まり、子の存在に感謝できるようになる。父親は,会社を退職後、初めて、障害のある子との共生ができ、「父親となる」ことができるといえる。また父親の最大の不安は、親亡き後の子の生活であった。 父親の「障害非受容」に影響を与える要因は、医師の障害に対する説明不足、父親の障害に対する知識・理解不足、仕事のゆとりなさ・仕事の調整ができない、相談相手の非存在、社会の偏見・差別、社会の福祉体制の不備などである。 父親支援の方略は、(1)子の障害の説明(将来を見据えた説明・知識、世話の方法・緊急時の対処方法・ありがちな親の心情)(2)会社の理解と具体的な支援(障害の啓発活動・養育、看護・通院休暇の推進)(3)感情の表出を助ける(カウンセリング・ピュアカウンセリング、母親との懇談会など)(4)社会資源の情報提供(5)健康管理があげられる。
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