研究課題/領域番号 |
17592297
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域・老年看護学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
大越 扶貴 福井大学, 医学部, 講師 (90352632)
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研究分担者 |
田中 敦子 埼玉県立大学, 短期大学部・看護学科, 講師 (00352633)
高崎 絹子 放送大学, 教養学部, 教授 (50100607)
牧上 久仁子 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90238882)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,680千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 高齢者虐待 / 否認 / 援助職 / 家族アセスメント / ネットワーク / 家族の関係性 / 心理的防衛機制 / 困難要因 / 認知症 / アセスメント |
研究概要 |
1.研究の目的 本研究は援助職の高齢者虐待(以下虐待と記す)に対する認識の構造及びその結果生じる援助上の課題を明確にし、支援のあり方やネットワークのあり方を検討し援助者教育の指標を開発する。また、高齢者虐待を家族の関係性の中で生じるものと捉え、家族アセスメントの指標を提示する。 2.研究の成果 1年目には支援ネットワークや介入の入り口となっている相談のあり方を検討した。虐待相談は介護相談など周辺の問題から開始されているのが特徴である。相談を機能させるためには、相談者の主訴の背景にあるニーズを明確にすることならびに虐待対応機関に情報が集約できるネットワークの存在が必要である。 2年目には、東京都A区で援助職を対象に行った調査データおよび介護支援専門員を対象としたフォーカス・グループ・インタビューで、援助職が虐待の判断に迷う要因を明らかにした。虐待の判断に迷う構造には、「援助職」「被虐待者」「虐待者」の3要因があり、これらの共通感情には虐待を認めたくない気持ち、いわゆる否認があった。援助職の否認は知識の投入の研修等では解決せず、セルフケア等の研修プログラムの有用性が確認された。 最終年度の3年目は、研究者が関与する虐待専門相談に提出された27事例(要介護状態)を対象に家族の関係性の特徴をカルガリ家族アセスメントモデルを用い分析した。虐待が生じている家族の特徴は、要介護状態となっても介護者-被介護者関係への役割交代ができないこと、家族システムの境界が硬く、地域から孤立し、援助職の加入も困難になっていること等であった。
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