研究課題/領域番号 |
17600017
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
表象芸術
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中村 滋延 九州大学, 大学院芸術工学研究院, 教授 (90164300)
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研究分担者 |
鶴野 玲治 九州大学, 大学院芸術工学研究院, 助教授 (10197775)
河原 一彦 九州大学, 大学院芸術工学研究院, 助手 (20234099)
栗原 詩子 九州大学, 大学院芸術工学研究院, 助手 (30336086)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | カンボジア伝統芸能 / 大型影絵劇スパエクトム / メディアアート / テクノロジー / 音楽 / 映像アート / デジタルアート / 伝統文化の動態保存 / 大型影絵劇スバエクトム / 大型影絵劇スバエク・トム |
研究概要 |
1.「スバエク・トム」の現地調査を行った。上演団体ティー・チアンー座を訪問し、上演の実態を録音録画し、分析のための資料を作成した。その資料に基づき、文学的構造だけではなく、視覚的構造(影絵などの造形)及び聴覚的構造(音楽)を分析している。分析過程で得た知見にもとついて、スバエクトムに題材を得たメディアアートとして、デジタル影絵劇《ラーマヤナ異聞》、映像音響詩《ラーマヤナ異聞その2》、デジタル影絵劇《ランカ島での戦い》を創作・上演した。これらの作品の上演を通して、スバエクトムの特徴の一端を提示した。 2.スバエクトムの調査に関連して、カンボジア伝統音楽について研究している。個々の楽器の構造や、音楽の種類のよる合奏形態の違い、合奏における個々の楽器の役割などについて分析を行った。その結果、独自のヘテロフォニー的特徴が明らかになりっっある。その研究過程で得た知見にもとついていくつかの作曲作品を創作・上演した。 3.スバエクトムのメディアアート的展開に関連して、ノーマンマクラーレンのアニメーションやクヴェタ・パツォスカーのデジタル絵本などについて研究し、スバエクトムのメディアアート的展開に関するいくつかの指針を得た。また、現代の様々なメディアアートを研究し、その研究に基づいていくつかの試作や実験的創作を行った。その結果、メディアアートとしての表現は工学的技術と密接に関連していることが改めて明らかになった。また、工学的技術を積極的に応用することで、視覚的要素と聴覚的要素が融合する可能性が強いことも再認識された。 4.メディアアートを実現するための画像生成システム、音響再生システムの研究を行っている。それらの研究はそれ自体として独立するものであるが、メディアアート的展開に関係することで、つまり応用面における可能性を広げることで、研究のための新たな刺激を生むことが様々な面で観察することが出来た。
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