研究課題/領域番号 |
17600021
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
表象芸術
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研究機関 | 群馬県立女子大学 |
研究代表者 |
北野 雅弘 群馬県立女子大学, 文学部, 教授 (80195271)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,710千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 演劇学 / ギリシア悲劇 / パフォーマンス / 美学 / 上演研究 / 表象文化 / ギリシア / 悲劇 / 西洋古典 |
研究概要 |
本研究は、ギリシア悲劇の現代上演について、欧米と日本に分けてその概要を検証した後に、それぞれにおいてメルクマール的な役割を果たす二つの上演、日本については東京大学ギリシヤ悲劇研究会における実質的なギリシア悲劇の初演(1958-)と、欧米については「現代」上演を導入したと言って良いシェクナーのDionysus in69(1968)について、文献及び映像資料を用いてその実態を解明し、現代的意義を明らかにしようとしたものである。 最初の概要に関しては、日本の上演では鈴木・蜷川以降を中心に戦後のギリシア悲劇上演を総括し、欧米に関しては、1968年のシェクナーとリヴィング・シアターを一つの転機として、ギリシア悲劇のポストドラマ的上演が一般的になったことを示した。 ギリシヤ悲劇研究会の上演に関しては、それが文献学的知見を駆使して、「古代様式の復元」を標榜しつつも復古的上演を目指したものではなく、あくまで現代における上演意義を念頭に置いていたこと、他方、彼らがこだわった舞台とオルケストラの分離が、演劇的にはうまく機能していなかったことを示した。 Dionysus in 69に関しては、この上演が演劇というシステムを祭祀の側へ引き戻そうとするポストドラマ的意識に貫かれていたこと、そのために演技のある種の様式性を利用するのではなく、演技という行為を自明化せず、常に俳優と役割と観客の間の関係に揺さぶりをかけていたことを明らかにした。 なお、報告書全文はhttp://www.page.sannet.ne.jp/kitanom/index.htmlからダウンロード可能である。
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