研究課題/領域番号 |
17600026
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
表象芸術
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
肥田 不二夫 日本大学, 芸術学部, 教授 (90256909)
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研究分担者 |
清水 敏成 日本大学, 芸術学部, 教授 (20139249)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ユニバーサルデザイン / インダストリアルデザイン / 香り / 嗅覚 / 五感 / 臭覚 |
研究概要 |
本研究によって、展示空間に於いて、多くの人々に容易に、心地よく「観てもらう」「伝える」「知らせる」ことに対して『香り=嗅覚に訴える事』は有効な手段の一つになることが推測された事は大きな成果の一つであった。また環境改善型香り発生機及び、乳腺臭による乳がん探知機器の実践的なデザイン開発研究の結果、ユニバーサルデザイン的視点からそれらの製品に相応しい機能と造形形態の提案を行うことが出来た事も大きな成果であった。中でも、環境改善型香り発生機「シルヴェールT-20」は既に生産され、様々な生活空間で使用さており、ユーザーの高い評価を得ている事からも本開発研究成果が実社会から一定の評価を頂いたことの証だと認識している。 「香りプロダクト」のデザイン形態研究を行った結果、「香り」を付加的に扱うモノより、嗅ぐ事によって何らかの心理的、生理的効果をもたらす事を目的とした「モノ」に「カタチ」の共通性が見られ、目的を同じくした「香りプロダクト」が一つのジャンルを形成して行く事により、そこに「らしさ」を持ったある種のイメージが出来、形の「共通項」が出てくる事が推測された事は大きな成果であった。「香りと形態の変化によるストレス緩和効果の研究」の結果、「球体」「正4面体」を視覚的に認識するさいには柑橘系の香り<A>、及び森林系の香り<B>を嗅いでいても集中・緊張状態になるが、「正6面体」を認識しながら香り<A>を嗅ぐと「球体」「正4面体」と同様、集中・緊張状態になり、香り<B>を嗅ぐと「無形」の状態に近い状態であることが分かった。視覚、嗅覚、触覚等は相互に密接な関係にあり、今回の研究により「香り」の種類と「造形形態」の変化によって人の心的状態に変化を及ぼす事が分かって来たことは大きな成果であった。同時に、これからのユニバーサルデザインにおける『香り』と『造形形熊』の有効な可能性を考えると大きな収穫となった。
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