研究課題/領域番号 |
17607008
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アレルギー
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小埜 和久 広島大学, 大学院先端物質科学研究科, 教授 (10144883)
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研究分担者 |
秋 庸裕 広島大学, 大学院先端物質科学研究科, 助教授 (80284165)
河本 正次 広島大学, 大学院先端物質科学研究科, 助手 (90294537)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | アレルゲン / スギ花粉症 / アレルゲノーム解析 / 感作アレルゲン / IgE頻度マップ / アレルゲン封入多角体 / プロテアーゼ / リパーゼ / ハイドロラーゼ / IgE反応頻度マップ / β-1,3-glucanase / aspartyl protease / 次世代診断システム / テーラーメイド医療 |
研究概要 |
スギ花粉症は今や深刻な国民病であるが、原因アレルゲンに関する知見は2種類の主要抗原以外には殆ど得られていないのが現状であった。本研究ではスギ花粉アレルゲン分子種構成の全容解明を目標として、プロテオミクスを基調とした同抗原の網羅的アレルゲノーム解析を行い、以下の成果を得た。 (1)スギ花粉アレルゲンのIgE反応頻度マップの作製 二次元電気泳動上でスギ花粉粗抗原と花粉症患者IgEとの反応頻度を網羅的に調べた結果、1人以上の検体と反応するアレルゲンが合計131スポット存在することが判明した。また本マップ上で検体ごとに反応するアレルゲン分子種が異なっていること、主要抗原Cry j 1およびCry j 2が広範なアイソフォーム分布を示すこと、更にCry j 2以上の反応頻度(40%)を有する未同定の高IgE反応性スポットが31個存在することを明らかにした。 (2)新規スギ花粉主要アレルゲンの同定と免疫生化学的特性の解明 上記アレルゲンマップ上で主要抗原Cry j 2以上のIgE反応頻度を示した新規分子に着目し、同アレルゲン遺伝子の単離・同定を試みた。そのうちキチナーゼホモログとして同定されたCJP-4は天然型抗原のIgE反応頻度が100%と主要抗原cry j 1のそれ(71%)を大きく凌駕するものであった。興味深いことに本分子はラテックスアレルゲンとの交差反応性も有しており、臨床上重要な主要抗原であることが強く示唆された。更にβ-1,3-glucanaseホモログであるCPA39、aspartyl proteasse様分子であるCPA63を同定するとともに、両分子をバキュロウイルス-昆虫細胞発現系を用いて活性型アレルゲンとして発現させることにも成功した。またCPA39にはオリーブ花粉アレルゲンとの交差反応性が認められ、CJP4と同様にパンアレルゲンとしての重要性が示唆された。
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