研究課題/領域番号 |
17611002
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会開発と文化
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研究機関 | 早稲田大学 (2006) 政策研究大学院大学 (2005) |
研究代表者 |
笹岡 雄一 早稲田大学, 平和学研究所, 教授 (40397104)
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研究分担者 |
吉田 昌夫 日本福祉大学, 大学院・国際社会開発研究科, 教授 (70240314)
斉藤 文彦 龍谷大学, 国際文化学部, 教授 (10288657)
関谷 雄一 青山学院女子短期大学, 一般教育科目, 助教授 (30329148)
阪本 公美子 宇都宮大学, 国際学部, 講師 (60333134)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 地方開発 / 地方分権 / 地域社会組織 / 共同行動 / 住民参加 / 開発援助 / 貧困削減 / 農村社会 / 参加型開発 / 地方開発戦略 / 地方分権化 / 地方交付金 / 政府開発援助 / 国際研究者交流 / ケニア:タンザニア:ウガンダ |
研究概要 |
地方開発戦略は、従来の農村開発戦略に代えて、多様なセクターの活動が関われる空間として「地方」の意味を規定し直し、地域住民の生活実態から開発戦略の形成を模索する意図を以って形成された戦略である。かつては北欧諸国が採用した時期もあったが、1990年代末から衰退している。ただし、この戦略は貧困削減を進めるうえで重要であり、現場でキャパシティ・デベロップメントを形成するプロジェクトの上位の戦略を提供するアプローチとして期待されている。本研究のスタンスの特徴は、農村社会を分析する軸と地方行政を分析する軸を絶えず交叉させて戦略を考察するところにある。対象地域は、両政策が推進されている東アフリカ諸国(対象はケニア、タンザニア。ウガンダも射程に含む)の地域社会とコミュニティである。これらの実態を解明し、開発の課題と可能性を分析し、日本の開発政策・援助方針に本格的な対応を促すことを目的とする。 現在までの成果は、地方分権化政策の動向とそれが地方の社会集団に与える影響の調査研究と、農村社会におけるコミュニティ組織の現状と協働行動の発展の可能性について幾つかの実証研究を行った1(本年5月のアフリカ学会において「東アフリカにおける地域社会と地方分権化の諸課題」として共同発表予定)。具体的には、斉藤、笹岡はそれぞれウガンダ、ケニアの地方分権化政策の推移と課題を分析することで、主として政治的動機から行われる分権化の不安定性やサービスデリバリー面での機能の限界についての把握を行った。関谷、藤田(一橋大学博士)はケニアのCBO及び住民の生計戦略について焦点をあてた。吉田、阪本はタンザニアの住民の協働行為を深く分析したが、なかでも阪本は再生産や文化体系の意義を強調している。 今後は現地の事情やボトムから住民が考える東アフリカの地方開発戦略を地方分権化政策との関係の中で考究し、国や地域を越えた共通性や差異について更に研究を続行していきたい。
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