研究分担者 |
安西 信雄 国立精神・神経センター, 精神保健研究所, 部長 (10111494)
池淵 恵美 帝京大学, 医学部, 教授 (20246044)
中込 和幸 鳥取大学, 医学部, 教授 (30198056)
坂本 勉 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 教授 (10215650)
亀田 弘之 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 助教授 (00194994)
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研究概要 |
人間の社会生活の基盤は,高度なコミュニケーションのためのスキルの獲得と運用能力にあり,それらにより構造化された豊かな知識を駆使して意思や心のモデルの伝達能力を極めて優れたものにしている。その欠陥・障害は思考能力・人格形成に危篤な影響を及ぼし,社会問題としてケアの方策が急務である。 現代人間社会の円滑な発展のためには,人種や言語・文化に根ざした伝達スキルとその発達を学際的に解明し,スキル運用能力の客観評価,さらに個人に最適の獲得・治療指針のための脳活動と行動の定量パラメタを基にした新たな関連データベースの整備と支援システムの飛躍的高度化が望まれる。 本研究では,国内外の優れた関連専門家を結集した研究組織の基盤を固めることが必須であるとの認識の下に,国際共同研究の企画準備のため以下の項目の企画調査を行い成果を得た。 1.全員参加のワークショップを開催し,精神医学・心理学・言語学・教育学・脳神経科学・認知科学・情報科学などの専門を異にする研究者相互間の意見・情報交換を行い,意図の伝達スキルに関する問題意識の共通化を図った。 2.意図の伝達スキルに対する認知行動療法の体系化に関する国内外関連研究・研究者の調査を行った。 3.意図の伝達スキルとその障害の脳科学的評価・支援指針確立に関する国内外関連研究・研究者の調査を行った。 4.意図の伝達スキルの言語学的・認知科学的明確化に関する国内外関連研究・研究者の調査を行った。 5.上記の成果の社会応用に向けた人間情報の統合処理方式に関する国内外関連研究・研究者の調査を行った。 6.国内外の専門家を招いて公開国際シンポジウムを開催し,本研究分野の成果を公開するとともに,広い範囲からの意見を求め,将来の国際共同研究体制確立へ向けての準備を行った。
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