高圧水槽ならびに実海域で試験できるように、小型高電圧パルス発生装置の試作を行なった。海中での発生した電磁波の伝播特性を計測するために、センサを開発した。発生した電磁波の周波数特性を計測した。モデル化の研究を実施した。成果を国内の学会(3件)で発表した。 平成19年度は実海域の試験を行うためのシップタイムが取れなかったため、実海域の圧力下での試験が実施できなかったが、平成20年度にシップタイムが取れているため、そこで実海域試験を行う計画である。 平成18年度までに製作したチャンバーならびにセンサを用いて、1000mまでの圧力下において1kVまでの電圧を放電ギャップに印加して、そのとき発生する弾性波と電磁波、放電電流を、パラメータを変化させて特性試験を行った。発生した水中の電磁波の周波数特性が比較的ブロードであることから、これを光源とした応用が考えられるため、海中での周波数特性を詳細に調べるために、まずは低圧力下での電磁波周波数特性の計測を行った。その結果、HF帯までの電磁波は水中を伝播できるらしいメカニズムがあることが分かった。今後の実験でさらに検証してゆく予定である。パルス放電はエネルギーを集中できる特徴があることから、発生した電磁波を用いてHF帯までの波長(水中ではm単位)を使った、深海アプリケーションが可能であることがわかった。これらの結果について、国内の学会にて3回発表した。また、実験結果をまとめ論文に投稿する。さらに平成20年度3月には実海域での放電試験を計画した。
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