研究課題/領域番号 |
17650156
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
岩田 学 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (80232685)
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研究分担者 |
藤田 俊文 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 助手 (60431441)
近藤 和泉 弘前大学, 医学部附属病院, 助教授 (50215448)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 要介護 / 片麻痺 / 無酸素性パワー / ウインゲート / ウインゲートテスト |
研究概要 |
19年度は、まず前年度から継続して、片麻痺者を対象として、要介護者高齢者の無酸素性運動能力評価テストの開発に関する研究を行った。被験者は、脳卒中片麻痺患者28名(男性19名、女性9名)で、年齢は57.4±9.2歳、体重は62.5±11.5kg、麻痺側は右16名、左12名であった。測定にはストレングスエルゴ240を使用し、非麻痺側最大脚伸展トルクの15%の負荷量で、9秒間の最大努力下での自転車漕ぎテスト(アイソトニックモードでの6秒間のランプ負荷と3秒間の定常負荷運動)を施行した。2回のテストにおける運動開始後6秒から9秒までの3秒間の定常負荷時の平均パワーの再現性は、ICC(1,1)0.98であった。またテストの妥当性を検討するため、18名の被験者で、短時間のパフォーマンスとして、最大スピードでの5回連続起立着座動作時間および10m最大速度歩行時間を測定し、平均パワーとの関連性を検討した。その結果、それぞれrs=-0.549(p<0.05)、rs=-0.490(p<0.05)と有意な相関が認められた。更にテスト施行時の負荷量を適性化するため、重回帰分析を行ったところ、非麻痺側最大脚伸展トルクと麻痺側最大脚伸展トルクの2つが有意に選択され、決定係数はR^2=0.812であった。 次に実際に要介護高齢者で3か月間パワーリハを行った人を対象に、パワーリハの前後で、無酸素性運動能力が変化するかどうかを検討し、その結果と行動変容との関連性を調査した。被験者は6名(男性5名、女性1名)で、年齢は71.7±10.6歳であった。介護度は要支援2が2名、要介護1が1名、要介護2が3名であった。無酸素性運動能力評価では、4名が3か月間のパワーリハ後に無酸素性運動能力の向上(35%〜205%)を示し、2名が軽度低下(-2%〜-9%)を示した。そしてこの結果は、パワーリハを行った被験者の実生活での行動変容と関連性が高かった。以上から、この研究で開発されたテストにより、要介護高齢者の行動変容の基となる行動体力を、パワーデータとして数値化できる可能性が示唆された。
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