研究課題/領域番号 |
17650170
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
別府 英博 (別府 秀彦) 藤田保健衛生大学, 藤田記念七栗研究所, 准教授 (30142582)
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研究分担者 |
園田 茂 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (10197022)
松井 太衛 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 教授 (90183946)
林 宣宏 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 准教授 (80267955)
尾崎 清香 藤田保健衛生大学, 藤田記念七栗研究所, 技術員 (00387680)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | プロテオーム / プロテオミクス / 2次元電気泳動 / キヤピラリー電気泳動 / ELISA法 / 回復期リハビリテーション / リハビリ運動訓練 / タンパク発現プロファイリング / キャピラリー電気泳動 |
研究概要 |
脳卒中患者に対するリハビリ訓練の評価を臨床検査所見や生化学的な面から検証した報告は少ない。その様な背景の中、二つの視点から検討を行った。 まず、"リハビリには筋力増強が伴う"という視点から、筋肥大に関係するサイトカインにターゲットを絞り、肝細胞増殖因子(HGF)、血管内皮増殖因子(VEGF)、インスリン様成長因子-I(IGF-I)等を対象とした検討を行った。入退院時の患者血清中に含まれる各種サイトカイン量をELISA法により定量し、ADLとの相関を評価した結果、HGFとADLにある種の関連性の存在が示唆された。(本内容は、学会誌「臨床病理」に投稿中である。) 次に、"血清中の全タンパク質を対象にすれば全く新規な知見が得られるかもしれない"という視点から、二次元電気泳動法による網羅的な検討を行った。その結果、入院時と退院時で幾つかのタンパク質に変動があること、また、患者間においてもタンパク質構成が一部異なることが示唆された。差異の見られたタンパク質については質量分析装置による同定を行い、既に何点かが同定されている。未だ約120スポットについては解析を終えておらず、順じ同定を進めている段階である。検討を進めるにあたり、「検体を如何に増やしていくのか」という課題は残るものの、今回構築した試験系、及び結果は、リハビリ効果を評価するマーカータンパク質を見つけ得る可能性を十分に有していると思われる(『リハビリテーション患者などに利用可能な血清中微量タンパク成分検索を目的とした二次元電気泳動およびキャピラリー電気泳動の技術的応用』生物試料分析科学会誌29(4)379-388、2006)。 本報告はリハビリを生化学的に評価した数少ない例であるが、得られた知見は臨床現場に大きく影響を与える可能性が伺われる。本内容が、"生化学的手法が臨床に有意義に働く"という事例を示した良い例として評価され、当該分野の発展の一助となることを期待する。
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