研究課題/領域番号 |
17650207
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
青山 宏 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (10299802)
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研究分担者 |
杉原 式穂 専修大学北海道短期大学, みどりの総合科学科, 講師 (50369237)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 園芸 / 高齢者 / 健康行動 / QOL / 介護者 |
研究概要 |
認知症の診断を受けていない施設高齢者40名を研究対象者として選出し、園芸法介入を行う実験群と、園芸療法介入を行わない対照群の2群を設置した。実験群16名は8人ずつの2グループに分けて、それぞれ週に1回の園芸療法を実施した。評価項目は、精神機能評価として、PGC、GDS、STAIなど、認知機能評価は、HDS-R、MMSE、FABなどを用いた。3ヶ月間の園芸療法介入後、特性不安においては、対照群が有意な悪化を示したのに対し、実験群では、有意に改善した。QOLについては、対照群は有意な変化が見られなかったが、実験群で有意にQOLの向上が認められ、その後も維持された。うつに関して、対照群では、悪化の傾向が見られたのに対し、実験群で有意にうつの改善が認められ、介入終了1ヶ月後も維持された。認知機能に関しては、実験群で有意な改善が見られ、施設高齢者の精神機能、認知機能に与える園芸療法の効果が示された。次いで園芸療法を学ぶ学生24名を対象として、高齢者に対し、マンツーマンで園芸療法の介護を実施させた。介護者である学生の変化を測る評価項目として、SL法を用いた高齢者イメージ調査、WEOQOL26、自尊感情、自己効力感などを用いた。園芸療法を行った結果、高齢者イメージが、否定的イメージから肯定的イメージへ変化した。また、園芸療法後にWHOQOL26の得点が有意に上昇し、QOLが高まったことが明らかとなった。以上から、園芸療法が施設高齢者にとって、精神機能、認知機能などに肯定的効果があることが立証された。さらに、高齢者を介護する学生も、園芸療法を通して、高齢者イメージを肯定的に変化させ、QOLが向上した。以上から、園芸療法は、高齢者および介護者双方の健康行動とQOLに影響をもたらすことが明らかとなった。詳細は報告書としてまとめた。
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