研究課題/領域番号 |
17650218
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生活科学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
氏家 達夫 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (00168684)
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研究分担者 |
福田 一彦 福島大学, 理工学群共生システム理工学類, 教授 (20192726)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 定年退職 / 時間生物学 / 生涯発達心理学 / 抑うつ / 性差 / ジェネラティビティ / 対処方略 / 生活時間 / 睡眠リズム / 活動リズム / アイデンティティ / 認知能力 |
研究概要 |
本研究の目的は、定年退職に伴って起こる心身の不調を、定年に伴って起こる生活時間の変化という時間生物学的視点と生涯発達心理学視点との関連で捉えようとするものである。 平成19年度は、定年退職前後の精神健康の性差の違いを検討するとともに、定年退職に伴う精神健康の問題の要因として、おもに生涯発達心理学的視点からの分析を試みた。分析した要因は、ジェネラティビティ(生殖性)、働き方、状態不安、仕事ストレス、対処方略であった。 精神健康の指標として用いられた抑うつ尺度で、抑うつ傾向を持っと判断されたものの割合に男女差は認められなかった。精神健康の問題に関連する要因については、男女差が認められた。ジェネラティビティは,男性の方が女性よりも高く、対処方略の中の補償的2次統制、逆に女性の方が男性よりも高かった。その他の要因については、男女差は見られなかった。日本心理学会第71回大会で報告された。 3年間の研究のまとめとして、名古屋大学において、シンポジウムを開催し、研究成果を報告するとともに、外部の研究者から、この研究で得られた結果の評価と今後の研究の方向性、課題などの検討を行った。そこで、(1)定年退職に伴う心身の不調を研究対象にするとき、サンプリングバイアスが大きく作用してしまう危険性があることが指摘された。研究に協力してくれる人々は、心身の不調をあまり持たず、社会的に活動的な人たちである可能性が高いと考えられる。したがって、実際に心身の不調を持つ人々のサンプリングの方法が、一層工夫される必要がある。(2)定年退職に伴う心身の不調に対して、時間生物学的にアプローチすることの有効性が確認された。
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