研究分担者 |
山崎 正吉 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (80107242)
佐藤 昌彦 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00281858)
中村 紘司 北海道教育大学, 名誉教授 (40007563)
梅澤 実 鳴門教育大学, 地域連携センター, 教授 (60314887)
姫野 完治 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (30359559)
|
研究概要 |
授業設計は,教育目標を達成するために設計対象知識について設計操作知識を用い,いくつかの「手続き・活動」を組み合わせた連鎖的過程を経て,授業の課題・質問等を考案と併せて教授・学習過程を構成する知識・情報の変換・推論の活動である.この活動について教師教育の視点から教師・実習生を共通の基盤から調査を行い手がかり(思考要素)を抽出し,さらにその思考要素を視点として遷移過程について調査・分析した.その手続き(思考要素)は,機能・位置づけ等により先導手続き(他の全ての手続きに先行する手続き),連係手続き(先行の手続き,後続の手続きの双方がある),仕上げ手続き(後続の手続きがない)3つに分類できる.さらに遷移過程において後続の手続き,あるいは先行の手続きを過半数もつ「核(コア)手続」として,中学校教師は「目標,教材研究」,小学校教師は「目標,教材研究,シミュレーション」,両実習生ともに「目標,教材研究,教科書,シミュレーション」を明らかにした. 授業設計の遷移過程は,小・中学校教師・中学校実習生5,小学校実習生3の階層・段階に分類できた.これは小学校実習生は先導手続きが多く仕上げ手続きへの連携・移行も強いが,教師・中学校実習生は連係手続きを多くもつことから仕上げ手続きへの遷移において重層的構造となる特徴に由来する. 教師はすべてが目標準拠の手続き系列であり,子ども依拠・相互作用に基づく検討等,さらに次段の手続き・情報生成に必要な知識・情報や根拠となる手続きを事前に行うなど,その機能・位置づけ・関連等を意識した手続き系列である.一方,実習生の授業設計においては,シンセシスより分析・評価の思考・推論・手続きに重点があり,この傾向は小学校実習生に強い.
|