研究課題/領域番号 |
17650256
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
坂元 章 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (00205759)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 教育系心理学 / バーチャルリアリティ / ネットワーク / 社会系心理学 / 情報システム |
研究概要 |
インターネットの急速な普及に伴い、情報モラル教育の重要性が指摘されている。学校現場では、従来、パンフレットの配布などテキストベースでの指導が一般的であった。しかし、このような指導法は学習者にとって受動的な体験に過ぎず、獲得された知識や技能の持続性や応用可能性などで高い効果をあげるには主体的な学習が必要である。このような主体的な学習を行うには、キャラクターを自身で操作し、疑似体験が可能である3次元MUDを利用したシミュレーションゲームが1つの有効な手段であると考えられる。 本研究では、情報モラルの中の知的所有権を対象とする。知的所有権については、親や教師を対象にWEB調査を実施し、その教育への関心が低いことが示されたが、近年のIT技術の発達により、個人が知的所有権を安易に侵害してしまう状況にあり、知的所有権に対する意識を高めることが急務となってきている。 そこで、知的所有権についての意識を高めるためにPC上で行う3Dシミュレーションゲームを作成し、ゲームをプレーヤーに評価させた。ゲームは知的所有権を侵害する加害パターンと侵害される被害パターンの2種類を作成した。加害パターンでは、他者を助けるためにコピー品を手に入れる必要にあるキャラクターとなり、実際にコピーするか否かをプレーヤーに選択させるゲームであった。被害パターンでは、加害パターンでも被害者として登場したキャラクターとなり、権利を侵害される体験をプレーヤーにさせるゲームであった。 これらのゲームに関するプレーヤーの評価として、自分でキャラクターを操作してストーリーを進めていくゲームであるため主体的に学習できたという意見が見られた。 以上のようなことから、知的所有権に対する意識を高めることを目的としたゲームを作成でき、3Dシミュレーションゲームは情報モラルを主体的に学習する手法の1つとなりうると考えられる。
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