研究課題/領域番号 |
17650262
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
宮本 節子 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (60305688)
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研究分担者 |
木下 徹 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (90177890)
柳 善和 名古屋学院大学, 外国語学部, 教授 (40220181)
今井 裕之 兵庫教育大学, 言語系教育講座, 准教授 (80247759)
大石 晴美 岐阜聖徳学園大学, 経済情報学部, 准教授 (50387479)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2006年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 第2言語習得 / マルチメディア / 視線行動 / 理解と記憶 / 脳科学 / 映像 / 学習履歴 |
研究概要 |
●視線行動と脳活動を連動測定する方法の再検討を総合的に行った。 過去2年間に開発あるいは改良した計測手法により得られた、次の3つの観点のデータをすり合わせ、その妥当性と問題点を検討した(宮本他、2007;Kinoshita, et. al.,2007)。 1)学習後のリコールテストおよびストラテジーについてのインタビュー結果 2)視線行動を注視点軌跡、視線移動距離と速度、視線停留時間から調査した結果 3)課題遂行中の学習者の脳血流量変化を光トポグラフィで測定した結果 視線軌跡の定性データだけでなく、移動距離と移動速度、瞳孔径の時系列変化など量的データが得られ、従来よりも高い精度で視線行動が解明できた。また、読解活動の各側面(文字解読、映像視聴など)における脳活動を、部分的であるが、明らかにすることができ、妥当性が保証できた。ただ、一方で、問題点も浮かび上がった。視線行動と脳活動の関係について、各測定器を厳密には同期させることができず、また、同期タイムスタンプもとれなかったために、同調傾向の確証を得ることができなかった。 ●マルチメディアの読解過程を直接的・多層的に解明した(木下他、2007;宮本他、2007) 1)英語力により異なる3つの音声追従読みパターンが明らかになった。 初級:テキスト読みに音声が加わると文字列を視認することが困難になりパニックに陥る。読解頓挫。中級:音声による文字列の同時視認は可能だが、意味解釈の深化は困難。上級:音声追従で文字列視認を行い、同時に意味解釈を行う。文字列単独視認〜音声誘導文字視認〜直読(音声・文字列一致・解釈)と順次高次の理解に至る。 2)メタ認知ストラテジーの成功と失敗が視線行動(瞳孔径)と脳活動(脳血流量)から裏付けられた。
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