研究課題/領域番号 |
17651005
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
高田 秀重 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (70187970)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | モニタリング / 海洋汚染 / POPs / PCBs / DDTs / プラスチック汚染 / Mussel Watch / 地球汚染 / plastic resin pellet / 海洋プラスチック |
研究概要 |
1.International Pellet Watchの宣伝活動とレジンペレットの収集 ・昨年度立ち上げたInternationa Pellet WatchのHomepage (http://www.tuat.ac.jp/~gaia/ipw/index.html)を拡充した。 ・国際学会での講演:Southern California Academy of Science (SCAS) annual meeting (California, USA, 2006年5月)においてInternational Pellet Watchについて口頭発表を行った。 ・海洋汚染の国際学術雑誌Marine Pollution Bulletinに"Call for Pellets....."という題目の記事を投稿し掲載された。 ・海外の友人へのe-mailによる直接の呼びかけを行った。 ・留学生の母国で地理的状況が把握可能であったインドに留学生を派遣しペレットの採取を行った。 以上の結果、8カ国13地点の海岸で採取されたペレットが集まった。 2.レジンペレットの分析による地球規模POPs汚染マップの試作 集められたペレットを昨年度検討確立した方法によりPCBsとDDEを分析した。ペレット中のPCBsは、アメリカで高濃度、日本と西ヨーロッパ諸国がそれに続き、東南アジア諸国では低濃度だった。この結果は、1970年代の使用禁止以前に先進工業国で使用されたPCBsの多さと、環境残留性の高さを反映している。ペレット中のDDEはアメリカ、香港、マレーシアの一部で他より高い濃度を示した。アメリカで大量の穀物生産のために大量のDDTが過去に使用されたことと、香港や東南アジアではマラリア対策として殺虫剤DDTが現在でも一部使用されていることを反映していると考えられた。 次に一般的な指標生物であるイガイによるモニタリング(Mussel Watch)結果との比較を行った。PCBs・DDE共に地域的な汚染の傾向がペレットとイガイでよく一致し、相関をとると良い相関が得られ、決定係数はそれぞれ0.87、0.78であった。この結果から、ペレット中の汚染物質濃度が周辺環境の汚染状況を反映しているため、既存のモニタリングが行われていない途上国も含めた世界規模のモニタリング媒体としてペレットが有用であると確認できた。
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