研究課題/領域番号 |
17651056
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ナノ構造科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
池沢 道男 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助手 (30312797)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 半導体量子点 / フォトンエコー / コヒーレント分光 |
研究概要 |
本萌芽研究の目的は、これまで用いられてきたマクロな数の量子点に対する高感度時間分解コヒーレント分光法を、自己組織化単一量子点においても可能にするシステムを開発する事、及びそれを用いた単一量子点の分光的研究である。 まず、これまでに我々が単層の歪み誘起GaAs量子点や、InP量子点に対して適用して成果を上げてきたヘテロダイン検出四光波混合システムを、そのまま高倍率の顕微鏡と組み合わせて単一量子点に対して用いる事から始めた。ヘテロダイン検出は参照光と信号光の干渉を利用した手法で、我々の場合には100MHz程度の高周波数領域に現れる光強度のうなりを利用している。この方法は微弱コヒーレント光の検出には大変有用であるが、そのままでは単一量子点からの極微弱なコヒーレント信号を検出する事は困難である事が分かった。そこで、信号のロスを減らしてスペクトル分解測定も可能にするために分光器とCCDマルチチャンネル検出器による低周波数でのヘテロダイン検出が出来ないかを考え、様々なテストを開始した。その頃、英国のカーディフ大学の研究グループが優れた方法を開発して、GaAs/AlAs量子井戸中の単一島状構造に対して適用した研究を報告した。彼らの方法もまたマルチチャンネル検出器によるものだが、巧妙な工夫によって散乱光などの邪魔な信号の中から所望の信号だけを選び出す事が出来る。我々も計画を見直してその手法を取り入れ、チャージチューナブルInP単一量子点及びチャージチューナブルInGaAs単一量子点の測定を想定して計測系を構築し始めたものの、本年度内に信号を得るまでには至っていない。測定用の試料は、量子点の荷電状態を変える事が出来るようにしてあるので、計測系が完成し次第、荷電状態と四光波混合信号の関係を研究する予定である。
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