研究課題/領域番号 |
17651068
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中谷 亮一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60314374)
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研究分担者 |
山本 雅彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029160)
遠藤 恭 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50335379)
白土 優 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70379121)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 情報記憶デバイス / 磁性メモリ / 反強磁性層 / 磁性層 / 磁気抵抗効果 / 磁界センサ / 磁化状態 / 交換相互作用 / 微細加工プロセス |
研究概要 |
新世代の情報記憶メモリであるMRAM(Magnetic Random Access Memory)の記憶容量を飛躍的に大きくするための基礎技術を確立することを目的として、リング形状を有する磁性メモリセルについて検討を行った。面内の磁界で情報の書き込みが可能な非対称形状のリング型(リングの一部を切り取った構造)のメモリセルに対し、情報の読み出しを可能にする磁化の固定された層(磁化固定層)および読み出しの感度向上に関する検討を行った。また、読み出しを別の磁界センサ素子で行うための基礎検討を行った。 (1)磁性メモリの大容量化に伴い、メモリセルのサイズを小さくすると、磁化の固定に使用する反強磁性層のスピンの熱揺らぎが問題となる。本検討では、Ni_<80>Fe_<20>(15 nm)/Fe_<60>Mn_<40>(10 nm)の積層構造を有するメモリセルについて、そのサイズと磁性層に印加される交換バイアス磁界との関係について調べた。その結果、メモリセルのサイズが300nm以下になると、交換バイアス磁界は急激に低下し、30 Oe程度となることがわかった。これは、メモリセルのサイズが400nm以上の時の値の1/2程度である。 (2)読み出し感度向上を目的とし、スピンバルブ構造の積層膜中に電流狭窄層を挿入し、磁気抵抗効果の向上を図った。その結果、厚さ1nmのAl-Au-O層を挿入することにより、積層膜の磁気抵抗変化量が向上することを明らかにした。 (3)磁性メモリから情報を読み出す新しい方式として、超高感度磁界センサの適用を試みた。厚さ30-100nmのNiからなる素子に、幅60nm程度の狭窄部を設けた。本検討では、上記狭窄部における磁化遷移領域の厚さを磁場スイープ型磁気力顕微鏡で測定し、磁化遷移領域の厚さが約300nmであることを明らかにした。
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