研究課題/領域番号 |
17651128
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
資源保全学
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
杉浦 直人 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 助教授 (50304986)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | セイヨウミツバチ / アワユキセンダングサ / invasional meltdown / 外来生物 / 西表島 |
研究概要 |
平成18年度は下記のふたつの事項について、沖縄県西表島で調査を実施した。 (1)セイヨウミツバチが利用する開花植物の解明とその季節変化:2006年8月から2007年2月までの7ヶ月間にわたって、野生化ミツバチが時期ごとにどんな花から花粉/花蜜を採取しているのかを調査し、餌資源としてアワユキセンダングサの重要性を評価しようと試みた。訪花の有無を確認するために調査した開花植物は40科92種で、そのうちの10科13種(うち外来種はセンダングサを含めて6種)でミツバチの訪花を確認できた。ミツバチはマングローブから、農耕地、草地、森林と、島内のさまざまな環境を巧みに利用して花粉/花蜜を採取していた。12月〜2月の冬季も採餌活動は途切れず行なわれ、サキシマフヨウが冬季の重要な餌資源植物であることが判明した。明らかにできた餌資源植物のうち、センダングサだけが季節に関わりなく、恒常的に利用されていた。 (2)センダングサ花粉の利用状況とその季節性:2006年3月から7月にかけて、住吉地区と船浦地区にそれぞれ設置したミツバチ巣箱から、月に2回、花粉荷を採取し、各試料に含まれるセンダングサ花粉の割合をハチ個体ごとに求めた。調査の結果、春から夏にかけてセンダングサが恒常的に利用されていることが判明した。したがって、上記(1)での結果とあわせて、野生化ミツバチは年間を通じてセンダングサに依存しているとみなせる。センダングサ花粉の含まれていた花粉荷は、それ以外の植物種の花粉をほとんど含んでいなかったので、センダングサ訪花個体はセンダングサのみで限定的に花粉採餌していると推測できた。
|