研究課題/領域番号 |
17652012
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
美学・美術史
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
荒井 経 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (60361739)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 芸術諸学 / 美術史 / 日本画 / 岩絵具 / 韓国画 |
研究概要 |
本年度は、昨年度の研究によって具体化した調査課題をほぼ実行することができた。 (1)平成17年度に収集を行って累積した画材の商品目録、技法書、美術史文献を分類整理することで、技法上重要と思われる作品を絞り込み、所蔵者の協力を得て実見調査することができた。具体的には横山大観「山路」(京都国立近代美術館蔵)、横山大観「山路」(永青文庫蔵)、北野恒富「日照雨」(個人蔵)、北野恒富「浴後」(京都市美術館蔵)、木島桜谷「寒月」(京都市美術館蔵)、梶原緋佐子「老妓」(京都国立近代美術館)他である。その内、岩絵具技法の端緒として特に重要である横山大観「山路」(京都国立近代美術館蔵)の調査については、東京学芸大学紀要に掲載した。 (2)近代岩絵具開発の前史に位置する重要作品狩野芳崖「仁王捉鬼」は、本研究以前から研究に着手していた作品であるが、研究の最終段階ともいえる蛍光X線による科学調査を遂行することができた。この結果は、平成19年6月に行われる文化財保存修復学会で発表を予定している。また、狩野芳崖が「仁王捉鬼」を描いたと思われる遺品顔料についてもX線回折分析を行って、平成18年度の文化財保存修復学会で発表を行った。 (3)平成17年度に行うことができなかった中国の画材調査と大学における中国画教育の実態について集中的に調査することができた。具体的には、中国の主要な岩絵具メーカーへの訪問、中国屈指の美術大学である北京中央美術学院、魯迅美術学院、他への訪問である。これによって、中国画の実情および岩絵具の普及状況を把握することができた。
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