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自己・ホーム・ネーション-アイルランド文化における記憶のトランスレーション

研究課題

研究課題/領域番号 17652034
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 ヨーロッパ語系文学
研究機関明治大学

研究代表者

虎岩 直子  明治大学, 政治経済学部, 教授 (50227667)

研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードホーム / ネーション / 記憶 / アイルランド / 詩 / 旧植民地 / Seamus Heaney / Medbh McGuckian / アイルランド現代詩 / 多文化 / トランスレーション / 他者 / ホームシックネス
研究概要

平成19年度は当該研究補助金を受けての最終年度にあたり,アイルランドにおける「ホーム」のイメージについてさらに資料を収集するどともに,現時点での成果を学会で口頭発表,論文発表につとめた。
7月はダブリンで開催された国際アイルランド文学学会(IASIL)に発表参加し,アイルランド現代詩における「自己」および「ネーション」の象徴としての「ホーム」のイメージの変化を,1960年代かう20世紀末までの詩作品(Seamuls Hesnry,Psul Muldoon,Ciaran Carson,Medbh McGuckianほか)を分析し,辿った。1970年代半ばまでくらいの作品では「ホーム」「ネーション」は英国の攻治的支配下にあったときの「記憶」に基づき,「土着の言語」と結びつけられるが,次第に多様な言語・アイデェンティティを内在させる部分が強調される。これは東ヨーロッパなどから移民を受け入れるようになりますます他民族化社会になろてきたアイルランド共和国,またナショナリストとユニオニストの分権を受け入れる北アイルランドの状況と呼応し,きたるべきさらに多様な文化状況を呈する「ネーション」の需要を準備するあらたな「記憶」の創造行為といえる。
8月初旬はバルセロナで開かれた英語文学学会に参加し,インド,西インド諸島,フィジー,フィリピン,香港という,「帝国」の支配以来,元来土着の言語ではなかった英語によって(も)文化を発信するようになった地域が見てきた「ホーム」の変化について,アイルランドと比較研究するきっかけを持った。旧植民世界は土着の「記憶]に新たな英語文化が作り上げてきた「記憶」を挿木してあらたの「ネーション」の像を提示しようとしている。
当該研究は.,表象文化によって共同体の「記憶」が形象化され,それが共同体,「ネーション」,の形を決定して,そしてまた変化していく仕掛けの研究の発端となった考える。

報告書

(3件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Medbh McGuckian's"Captain Lavender"、2007年5月pp.54-55.2007

    • 著者名/発表者名
      虎岩 直子
    • 雑誌名

      英語青年 vol.CLIII.No.3

      ページ: 54-55

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] イギリス諸島の現代文化-「トランスレーション」による中心の発生とその超克2007

    • 著者名/発表者名
      虎岩直子
    • 雑誌名

      明治大学人文科学研究所紀要 60

      ページ: 225-256

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] On Vona Groarke's Flight2006

    • 著者名/発表者名
      Toraiwa, Naoko
    • 雑誌名

      Journal of Irish Studies XXI

      ページ: 72-81

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] アイルランド現代女性詩人における「ホームシックネス」2005

    • 著者名/発表者名
      虎岩 直子
    • 雑誌名

      明治大学教養論集 398

      ページ: 87-121

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [学会発表] The Irish Women Writers2007

    • 著者名/発表者名
      Naoko Toraiwa
    • 学会等名
      "The Gothic Aspect of Medbh McGuckian's Poetry"
    • 発表場所
      Leuven University(Belgium
    • 年月日
      2007-10-25
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] W. B. YeatsのLapis Lazuliについて(シンポジアム)2007

    • 著者名/発表者名
      虎岩 直子
    • 学会等名
      日本イエーツ協会
    • 発表場所
      北九州市立大学
    • 年月日
      2007-09-20
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] "An Aspect of Translation in Contemporary Irish Poetry"2007

    • 著者名/発表者名
      Naoko Toraiwa
    • 学会等名
      IASIL(Intemational Association for the Study of Irish Literatures
    • 発表場所
      UIliversity College Dubhn,Dublin
    • 年月日
      2007-07-18
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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