• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

被虐待児の回復過程に関する研究-施設児童の転機と職員の援助行為との関連を通して-

研究課題

研究課題/領域番号 17653063
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 社会福祉学
研究機関長崎純心大学

研究代表者

山田 勝美  長崎純心大学, 人文学部, 准教授 (70290640)

研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2007年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード虐待 / 施設職員 / 転機 / 回復 / 援助行為 / 被虐待 / 児童養護施設 / 施設児童
研究概要

本年度は主に2つの作業を行った。1点目は,昨年度まで行った被虐待児のの回復に関するヒアリング調査のまとめである。2点目は,施設職員自身の成長のなかにある被虐待児の回復である。
1点目のヒアリング調査については,質的な分析を行った。まず,収集した事例のなかから,長期に入している例と短期間入所している代表事例を抽出し,その事例を分析対象とした。主に,被虐待児の回復の転機にみられる分析の結果として,当該事例の子どもには,自らが「いる」ことの不安を根底に抱えており,そのことが施設生活における生活のしづらさとなっていることを指摘した。「いる」ということの意味は,自分が「この世に存在する意味」と言い換えることもできる。
2点目の調査については,経験年数が5.6年目でへの関わりを行った経験のある3の施設職員に対し,自らの成長のなかにある被虐待児の回復について語ってもらった。質的な分析の結果,彼ら自身の転機は,おおよそ3年目であった。自信と信念をもって仕事ができるようになること,つまり,施設職員として自分らしく「ある」こと,このことが成長の鍵となっていることがわかった。
興味深いことに,子どもが「いる」ことができるようになっていく過程には,「いる」ことの不確かさゆえに,職員に対し様々な「問題行動」を表出するわけであるが,その行動を受けとめる職員自身もまた自らのありようを問われており,そこに向き合って職員が自ら自身と問うとていく時,子ども自身もまた変化していくのである。
つまり,本研究で明らかになった立義とは,被虐待児の回復には職員の自らの職員としての自分らしさが確立すること,その支援が重要であるということが明確になったことである。

報告書

(3件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi