研究課題/領域番号 |
17653084
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 日本文理大学 |
研究代表者 |
杉山 雅宏 日本文理大, 経営経済学部, 助教授 (40389557)
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研究分担者 |
松原 達哉 立正大学, 大学院, 教授 (90015438)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 教師への期待感 / 価値観 |
研究概要 |
「中途退学の原因」及び「中途退学予防のための心理的支援」について、高校生の強力を得て、質問紙を作成した。これを、北関東・東北・東海・南関東各地区の高校生約2000人を対象にアンケート調査を実施した。また、同様の調査を、教師約400人、保護者約100人、北関東地区私立高等学校中途退学者約120名に対しても同様の調査を実施した。収集したデータを因子分析し、「中途退学の原因」及び「心理的支援」について、因子構造の特定をした。「中途退学の原因」として、「高校生活への不満」」「対教師関係」「個人的理由」「対人関係」の4因子が抽出された。また、「心理的支援」としては、「柔らかな学校システム」「規則の緩和」「教師の対応の改善」「教師の歩み寄り」の4因子が抽出された。 アンケートと並行して、中途退学者に対する個別インタビューも実施した。中途退学にいたる事情には様々なものがあり、特定や一般化は当然困難であるが、多くの中途退学者の声から、「教師に対する期待感」のような叫びを聞き取ることができた。また、中途退学後、再びやり直すために、通信制高等学校や高等専修学校に通う生徒たちからも声を聞くことができた。この調査は継続中であるが、単にシステムを緩やかにして高等学校を卒業できるシステムを作るだけでは"ひきこもり"と同じような状態であり、ストレスは軽減されないようである。次年度は、もう少し多くの通信制高校やサポート校の調査に踏み込みたい。 また、現役高校生に対しては、高校を「辞めようと思ったきっかけ」や「どうして辞めないでいられたか」についての質問紙を作成し、調査を実施した。この調査は現在進行形であるが、九州地区及び北関東地区の高校生約1000名より強力をいただいた。併せて、高校生が何を大切に生きているか、つまり大切な、「価値観」は何なのかについてのアンケートも実施した。価値観の隔たりにおよりと高校生活を継続させる関連性をみたいと考えたからである。これは、現在回収中であり、今後分析をしていきたい。
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