研究課題/領域番号 |
17653107
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
飯田 義明 専修大学, 経済学部, 教授 (30297072)
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研究分担者 |
永浜 明子 (永濱 明子) 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (70382455)
木幡 日出男 東京成徳大学, 人文学部, 教授 (40162094)
上向 貫志 武蔵大学, 人文学部, 准教授 (40291661)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | サッカー / ユース年代 / キャリア形成 / キャリア志向 / Career Development / Career formtation / Career Orientation / Occupational Identity / Youth Football players / J-League / ユース / プロ・クラブ / 進路選択 / 学歴 |
研究概要 |
本研究の目的は,日本と韓国のプロを目指す高校一流選手を対象にキャリア形成過程、環境状況、及びプロ選手としての志向を明らかにすることであった。Jリーグユースチームの選手(261名)と韓国の選手(212名)を対象とした調査結果、次のようなことが明らかとなった。 1)日本では、9歳以前に始めた選手が9割を超えており、早い段階から専門的に開始するが、韓国では小学校の高学年からキャリアを開始する子供たちが多かった。2)日本では友人や兄弟、親の勧めといった周囲の人的資源が大きく関与しており、韓国では自分自身で判断するか、または監督・指導者からの勧誘が強く影響している。3)家族の経済環境は、日本では中層以上が8割を占めるのに対し、韓国では中・下層出身者が5割弱を占めていた。4)環境満足度は両国とも高い、一方で、クラブを辞めたいと思ったことがあると回答した選手が日本では3割弱、韓国では6割強存在した。5)両国ともサッカーと勉学の関連は小・中・高校へと年代が上昇するとともに、「サッカーへの没頭度」が高くなり、勉強と両立できていないことが明らかになった。6)プロ・サッカー選手としての志向性を検討した結果、日本では早期から取り組み、各育成年代での選抜歴が高い選手は、職業像をプロ選手として明確に志向し、また学年があがるほど強く上を目指す傾向があることが明らかとなった。韓国では、「学歴」社会であるという社会構造との関連から大学を経てプロになっていく傾向が高いことが明らかになった。 平均的に1チームから1、2名しかプロ契約に至らない現実を見っめ、彼らの多くがサッカーのプレーに関する悩みと同レベルで将来の進路に関する悩みを抱えていることから、今後どのようなサポートの施策が取られるべきなであのか心理的、社会的により詳細な検討が必要となる。最後に、両国とも将来に対してもサッカーと関わり続ける自己像を形成されていることが明らかとなった。
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