研究課題/領域番号 |
17654017
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
鎌田 聖一 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60254380)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | カンドル / カンドルホモロジー / 結び目不変量 / バイカンドル / 4元数 |
研究概要 |
R.Fenn教授、鎌田直子氏の協力のもとで2行2列ブダペストスイッチを用いて4元数バイカンドルによる結び目と仮想結び目、およびそれを拡張する概念である長仮想結び目の不変量を調べた。以前分かっていた長仮想結び目の合成に関する公式(2つの長仮想結び目の合成の多項式不変量は、もとの長仮想結び目の多項式不変量の積に一致する)は、もととなる非可換環上の加群のレベルでも、もとの2つの長仮想結び目の加群(の表示)からある方法を用いて構成されることと、上側のエンドを削除する場合の加群、下側のエンドを削除する場合の加群など数種類の異なる(加群のレベルでの)不変量が得られることが明らかとなった。それらを更に1変数ローラン多項式環への表現を用いて多項式不変量を得ることができる。仮想結び目の中でも多項式不変量では自明な結び目と区別することが難しいことで有名な「岸野の結び目」は、非自明な2つの長仮想結び目の合成として構成されている。我々のバイカンドルを利用した不変量は、そのような結び目に対して有効に働くことが分かった。仮想結び目の実交差点において、上下の情報を無くした概念であるフラット仮想結び目にも我々の方法は適用できる。その場合はWey1代数上の加群に値を持つ不変量が自然に得られることが分かった。Wey1代数上の加群に値を持つフラット仮想結び目については、V.Turaev教授とR.Fenn教授の独自の研究があり、それと我々の加群から来る不変量との関係も明らかとなった。
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