研究課題/領域番号 |
17654024
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白旗 慎吾 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (10037294)
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研究分担者 |
坂本 亘 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (70304029)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 関数データ / 平滑化 / 微分の推定 / 回帰関数の推定 / スプライン関数 / kernel関数 / B-スプライン / 節点選択 / 経時測定データ / 関数判別分析 / 関数主成分分析 / 部分空間法 / Bスプライン |
研究概要 |
本研究では、気象データ、人間の成長データなど本来は関数として得られるべきであるが、観測の都合上離散時点で観測されたデータを関数データとし、その解析法を開発することを目的としている。 関数データでは通常観測時点数が比較的多く、通常の多変量解析法は適用困難であり、まず元の関数(回帰関数)をできるだけ再現し、その後に判別解析、主成分分析などの種々の解析を行う。本年はその基本的問題である回帰関数の推定量、および、例えば人間の成長過程の解析に必要な速度関数(1回微分関数)・加速度(2回微分関数)の種々推定量の比較を行った。回帰関数の推定量の比較に関しては多くの研究がすでに行われているが微分関数の推定量の比較検討はほとんど行われていない。推定量としては、最もよく普及しているスプライン関数による区分的多項式で基底関数の係数を回帰関数と微分関数で別々に推定する方式と一度に推定する方式、kernel関数によるある種の加重和で通常の推定量を微分する方式と局所多項式モデルを考えその係数を用いる方式を考えた。ただし、解析は数学的には困難でコンピュータ・シミュレーションを多用した。比較する母回帰関数としては、微分の方が変動の激しい関数、変動がほとんど変わらない関数、変動が減少する関数を採用した。結果として、どの場合でもスプライン関数で基底関数の係数を回帰関数と微分関数で別個に推定する方式が最良であった。ただし計算量では一度に推定する方式の方が負荷が軽い。ただし、どの方式であれ、関数の定義域の境界近くで乱雑度が増し、精度が落ち欠点がある。そこで定義域の境界近くでより平滑な関数を得るために節点を調整する工夫を行った。結果は論文として投稿すべく準備中である。
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