研究課題/領域番号 |
17654027
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中木 達幸 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50172284)
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研究分担者 |
平岡 裕章 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (10432709)
井古田 亮 九州大学, 大学院数理学研究院, 学術研究員 (20372758)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 移動境界、自由境界、界面 / 空間多次元 / Threshold Competition Dynamics / 特異反応拡散方程式 / Oil reservoir問題 / 多孔質媒体流 / 数値解法 / 数値的移動境界の決定 / 移動境界問題 / ステファン問題 / Porous medium方程式 / 特異極限 |
研究概要 |
本年度の交付申請書記載の目的と計画は、まとめつつある論文の完成と前年度まで研究した数値解法と同じアイデアを他の移動境界問題へ適用することの可能性の検討であった。前者については、まだ完成段階まで到達せず、本研究課題終了後も完成を目指していきたい。後者については、oil reservoir問題と呼ばれる、石油回収のために油田の石油を水で押すときに発生する移動境界の数値解法への適用を検討した。その結果、目的の数値解法を開発することができ、空間2次元の数値計算においてfingering不安定性と呼ばれる現象と界面張力が移動境界の安定性に寄与することの2点に関する再現性に成功した。これらの結果は、あとで記載する学会発表をするとともに、平成20年3月10日にチェコ工科大学プラハ校でのJindrich Necas Center for Mathematical Modellingプロジェクトの一環であるMini workshop on advanced mathematical and computational methodsにおいてA singular limit method to free boundaries in oil reservoirという題目で研究発表を行った。 この数値計算法の概略は、特異反応拡散方程式をThreshold Competition Dynamics法と呼ばれるもので解くことにより、間接的に移動境界を捉えるものである。この手法をoil reservoir問題に適用できる可能性を数値的に示したことが、本年度の最大の実績である。この数値解法は空間多次元において、比較的低い計算コストで人為的なパラメータを使用せずに移動境界を捉えられるという特徴をもつことを指摘したい。本研究課題終了後も、これらの成果を生かした更なる研究を行いたい。
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