研究課題/領域番号 |
17654028
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
清水 邦夫 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60110946)
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研究分担者 |
加藤 剛 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (40267399)
藤岡 照夫 福山大学, 経済学部, 准教授 (50221544)
綿森 葉子 大阪府立大学, 理学研究科, 准教授 (70240538)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 統計数学 / 方向統計学 / 統計的分布論 / 推定論 / 検定論 / 時系列 |
研究概要 |
角度データは環境科学や生命情報科学などの現在注目を浴びているさまざまな実質化学において現れる。例えば、風向は基線からの角度で表される。このような角度データは円周上の点と同一視することができるので、円周上のデータと呼ばれる。バクテリアの遺伝子の位置も円周上のデータと考えることができる。また、地球表面上の点を球面上の点と近似したときの地球表面上における事象生起の位置は、極座標系を用いることにより角度データと見なすことができる。角度と線形変数の2変量データはシリンダー上のデータと見なせる。異なる2地点における風向データは、2変量角度データであるので、トーラス上のデータである。円内のデータはディスク上のデータである。異なる2地点において一方では風向と風力を観測し他方では何らかの理由で風向のみを観測する場合は不完全データである。これらのような自然界において現れるデータを統計的に解析する学問は方向統計学と呼ばれている。本研究では、方向統計的において主に数学的モデル化の側面に焦点を当てて研究した。Johnson and Wehrly(1978)によって周辺分布が所与のときの2変量分布が提案されている。この拡張としてトーラス上やシリンダー上において2変量周辺分布が所与のときの4変量同時分布の構成について、不完全データがある場合にも適用できるようなモデル化に成功した。また、von Mises分布誤差をもつ円周上の回帰(circular-circular regressiom)は既に知られているが、巻き込みの回帰モデルとの違いについて研究した。結果として、提案するモデルの方が円周上の回帰として数学的に好ましい性質を持つことが分った。
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