研究課題/領域番号 |
17654046
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田村 裕和 東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (10192642)
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研究分担者 |
小池 武志 東北大学, 大学院理学研究科, 助手 (70396422)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ゲルマニウム検出器 / PWOカウンター / コンプトンサプレッサー / ガンマ線分光 / ハイパー核 / 波形解析 / waveform digitizer / J-PARC |
研究概要 |
超高計数率用の精密γ線核分光用検出器システムを開発した。 ゲルマニウム(Ge)検出器を囲むコンプトン抑止カウンターについて、発光量の多い特殊なトーピングをしたPWO結晶を冷却して発光量と波形を調べたところ、-20度での発光量は室温の4倍(100keVあたり4photoelectorons)であり、信号幅は遅くなるものの100ns以内であることが判明した。この結果を元にsimulationを行ったところ、冷却したPWOカウンターがコンプトン抑止カウンターとして十分よい性能が得られることが判明した。さらに試作機を製作して冷却方式を検討し、-30度の冷却液を循環させる方式で結晶を-20度に冷却できる方式を開発した。 また、低ゲインのtransistor reset型プリアンプを内臓したGe検出器に、通常のshaping ampをつないでその出力をwave form digitizerで記録した波形データを用いて、baselineの補正やpileupの分離を行う波形解析プログラムの開発を行った。東北大核理研の電子ビームの高計数率ものとで^<60>Coガンマ線の波形データを記録し、波形解析プログラムの性能をテストした。その結果、エネルギー分解能と検出効率が改善することが確かめられた。さらなるプログラム改良を進めている。 以上から、J-PARCでのハイパー核ガンマ線分光などの極めて高い計数率でのガンマ線測定実験が、今回開発したシステムによって可能であることがわかった。この成果はJ-PARC用のガンマ線分光装置Hyperball-Jに応用される。
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