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岩石破壊にともなう発光とそのメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17654087
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 固体地球惑星物理学
研究機関京都大学

研究代表者

柳谷 俊  京都大学, 防災研究所, 助教授 (00259128)

研究分担者 加藤 護  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (70335230)
研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード岩石の破壊時発光 / 石英 / 圧電効果 / 放電 / 摩擦発光 / 黒体放射 / 岩石の摩擦発光
研究概要

本研究では,近年飛躍的に性能が向上したデジタル一眼レフ・カメラをもちいて破壊に伴う発光をはじめて撮影することに成功した.えられた発光画像のなかで,特に決定的な例は,断層面が試料表面を切る線の上に発光スポットがきれいに並び,岩石のFaultingと発光の因果関係を強く示唆している.
一般に,発光現象が生じる場合,そのメカニズムを特定するには,詳細な波長情報がえられる分光測定を行うのが標準的手法であるが,発光時間が数マイクロ秒以下の単発かつ局所的な現象であること,ISO3200でようやく撮影できる微弱光であり,このような光をさらに分光するには通常の分光器では困難であることがわかった.したがって本研究では,分光器の代わりにデジタル一眼レフ・カメラを使用して発光を観察することとし,シンプルな1軸圧縮破壊実験を行い,破壊時発光を撮影することを試みた.この手法は,分光器に比べて限定的ではあるが,撮影した画像から発光のおおまかな波長情報を得ることができるのに加えて,発光が生じる場所の空間的情報を得ることができる.岩石試料として,花崗岩,トーナライト,玄武岩,砂岩,大理石,珪岩を用いた.さらに花崗岩については,産地と粒径の異なる4種類を用いた.
実験の結果,カメラの画像上ではっきりとした発光が確認できたのは,粒径の大きな石英を多くふくむ花崗岩と珪岩に限られた.破壊発光の色は,青系統と赤系統の2種類であり,特に青系統の発光は,珪岩でもっとも顕著に確認できるなど,石英を含む試料に特徴的に見られることから,石英の圧電効果によって生じた電場とそこでの放電がその原因であることを示唆している.いっぽう赤系統の発光は,その発光場所の分布にこれといった特徴は見られなかった.さらに赤系統の発光は,別途に行った摩擦発光とおなじ色に写ることから,破壊時のひずみエネルギーの開放にともなって高温となったスポットからの黒体放射がそのメカニズムである可能性が高い.

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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