研究課題/領域番号 |
17654089
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
気象・海洋物理・陸水学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉川 久幸 (井上 久幸) 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 教授 (60344496)
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研究分担者 |
豊田 威信 北海道大学, 低温科学研究所, 助教 (80312411)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 海氷 / 二酸化炭素分圧 / ブライン / ブラインチャネル / 低温実験室 / 炭酸系 / CO_2フラックス / オホーツク海 / サロマ湖 / 大気海洋間CO2交 / 季節海氷域 / 海氷生 |
研究概要 |
研究の最終目的は、海氷生成・融解に伴う大気・海洋間の二酸化炭素(CO_2)交換を支配する要因を明らかにし、季節海氷域が炭素循環に果たす役割を評価することにある。本研究はその第一歩であり、-30℃まで室温が制御できる低温室において海氷生成と融解に伴うCO_2の放出・吸収過程に関する知見を得ることが目的である。 平成19年度においては、海氷生成容器を用い、低温室において海氷生成中のCO_2の挙動に及ぼす塩分の影響を明らかにするため実験を行った。先ず、海水と蒸留水を混合し、塩分10、20、30の海水を作成し、溶存無機炭素濃度は、炭酸水素ナトリウムを加え約2mmol/kgとなるよう調整した。海水のCO_2分圧は、200-250μatm程度になるようpHを調整した。海水50Lを入れた海氷生成容器を-1.5℃の低温室に2日間置き、化学平衡に達した後、室温を-25℃に低下させ海氷を生成・成長させた。このとき、容器内気相部分及び海氷・海水の温度、海水塩分、気相部分のCO_2濃度をそれぞれ所定の方法で測定した。氷厚が5cmになった段階で実験を終了した。 全ての実験において、海氷生成・成長と同時に容器内気相部分のCO_2濃度の増加が確認され、その増加速度は海氷と大気の分圧差と大気に接するブラインチャネルの表面積の影響を受けることが明らかになった。これらの室内実験の結果をフィールドで検証するため、2008年2月から3月にかけてサロマ湖に置いて観測を実施した。その結果については、現在取りまとめている段階であるが、現場においては海氷直下の塩分勾配による成層化が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
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