• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

鉱物中の放射線損傷量をどう見積もるか?ラマン分光法とFT法を用いた研究

研究課題

研究課題/領域番号 17654095
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 地質学
研究機関金沢大学

研究代表者

長谷部 徳子  金沢大学, 自然計測応用研究センター, 助教授 (60272944)

研究分担者 奥野 正幸  金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (40183032)
研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードジルコン / ラマン分光 / フィッショントラック法 / ウラン濃度 / 放射線損傷
研究概要

鉱物中に蓄積された放射線損傷は,鉱物の物性をコントロールしたり,年代測定を可能にする重要な情報である。本研究では,ラマン分光分析,ウランの自発核分裂飛跡観察(FT法),ウラン・トリウム濃度測定(LA-ICPMS分析およびFT法)を組み合わせる事により,推定放射線損傷量とラマン分光シグナルとの関係を数式化し,放射線損傷量の定量法を確立する事をめざすとともに,年代測定への応用や,物性変化への影響の吟味を行うことを目的としている。
Nasdala et al.(2001)はラマンスペクトラの1000カイザー付近に現れるν3(SiO4)bandの半値幅(FWHM)がウラン・トリウム濃度とU-Pb年代から計算したα線量と直線関係にあることを示した。昨年度,化学組成の変化がラマンスペクトルのFWHMにどのように影響を与えるかを合成ジルコンを用いて調査したところ,3周期の元素はジルコンに入りやすく,またその濃度とFWHMは直線の関係を示すことが分かった。ただしその時の濃度は~5000ppm以上必要であるが,これは天然のジルコンでは滅多にないほどの高濃度である。従って天然ジルコンのラマン分析においてあまり化学組成を気にする必要はないといえる。
今年度はFT法で利用される年代標準試料の化学分析,ラマン分析を行った。もっとも多くの微量元素を含むものでも3000ppmを超えることはなかったため,ラマン分析結果に化学組成の影響を考慮する必要がなかった。ラマン分析結果は試料によって差はでなかった。また人工的に誘導核分裂によってトラックを増やした試料のラマン分析も行ったが,これも差はでなかった。したがってFT密度とラマン分析には明快な関係が見られなかった。ただしこのラマン分析は顕微ラマン分光器を利用したため,測定点の設定に影響を受けている可能性がある。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005 その他

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] ジルコンのメタミクト化:ラマン分光法とFT法による研究2006

    • 著者名/発表者名
      荒武康治, 長谷部徳子, 奥野正幸
    • 雑誌名

      フィッショントラックニュースレター 19

      ページ: 47-49

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] LA-ICP-MA FT年代測定:エッチングされた試料のレーザー溶融その22005

    • 著者名/発表者名
      長谷部徳子, 荒井章司, 荒武康治, 伊藤一充, 伊藤健太郎
    • 雑誌名

      フィッショントラックニュースレター 18

      ページ: 33-35

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] The effect of chemical etching on LA-ICP-MS analysis in determining uranium concentration for fission-track chronometry

    • 著者名/発表者名
      Noriko Hasebe, Andrew Carter, Anthony J.Hurford, Shoji Arai
    • 雑誌名

      Thermochronological methods : from palaeotemperature constraints to landscape evolution models (Geological Society Special Publication) (Accepted)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi