研究課題/領域番号 |
17655006
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
馬場 正昭 京都大学, 大学院理学研究科, 助教授 (80189729)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | エタロン / レーザー波長 / 精度子 / メートル原器 / 共振器長 / レーザー光波長 / 高精度分子分光 |
研究概要 |
本研究の目的は、レーザー光の波長を精密に測るのに用いるの間の距離(共振器長)を一定に保った干渉計(エタロン)を開発製作することである。平成18年度では、低熱膨張率素材と高真空槽を用いて、温度や空気密度の変化の影響をほとんど受けずに共振器長のゆらぎが極めて小さいエタロンを設計製作した。今年度はそのシステムの安定性を長時間にわたって検証し、それを高分解能スペクトルの測定に応用することを目的として、システムの改善と最終的な安定性の評価を行なった。第1段階ではやはり設置した実験室の気温の変化によって共振器長のゆらぎが観測されたが、全体を熱線ヒーターと定電流電源を用いて温度一定に保つことにより、安定性の向上を計ることができた。最終的には3ヶ月経過したときの長さの変化を0.2ミクロン以下に抑えることができ、高分解能レーザー分光で観測される0.0001cm-1のスペクトル線の遷移波数を同じ精度で較正できることが確認された。このシステムを用いると、高価なレーザーと煩雑な制御回路を使って共振器長を一定に保つ従来のエタロンを用いなくても簡便に高精度分子分光ができることになり、"レーザー光用メートル原器"として広範囲に応用できることが示された。実際に、ダイオキシン類として注目されているジベンゾフラン分子のスペクトルに応用し、振動回転遷移のスペクトル線を精度良く較正することができた。
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