研究課題/領域番号 |
17655015
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 東京工業大学 (2006) 東京大学 (2005) |
研究代表者 |
後藤 敬 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (70262144)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 超分子化学 / 分子デリバリー / 分子カプセル / 分子ピンセット / キャビダント / C60 / ケイ素化合物 / X線結晶構造解析 / キャビタンド / レゾルシン[4]アレーン / ホモオキサカリックス[3]アレーン / カリックス[6]アレーン / 配座異性体 |
研究概要 |
分子を標的部位へ輸送する新規なデリバリーシステムの開発の開発を目的として検討を行った。目的分子を内包したカプセル型分子を効率的に合成するために、前年度に合成した深いキャビティを有するキャビタンドジオールと、5配位ジヒドロシランとの反応について検討した。この反応では目的とするカプセル型分子は得られなかったが、先端部にヒドロシランユニットをもつ興味深い分子ピンセットが良好な収率で得られた。ヘキサンからの再結晶により得られた単結晶についてX線結晶構造解析を行ったところ、鎖状のヘキサン分子がピンセット型分子のキャビティに取り込まれ、このゲスト分子がつなぎの役割を果たすことにより、シャトルコック状のパッキング構造を形成していることが明らかとなった。深いキャビティをもっキャビタンドは、有機分子のホストとして、また特異な反応場を与える分子として注目を集めているが、包接錯体がこのようなカラムを形成した例はまれであり、今回の例は、鎖状ゲストの包接場として興味深い。続いて、モノヒドロシランユニットを両末端にもつビフェニル誘導体とキャビタンドジオールとの反応について検討した。これらから構成されるカプセル型分子は、分子力場計算からC_<60>と安定な錯体を形成することが予測され、実際にC_<60>と錯形成すれば、速度論的に安定なフラーレン内包分子カプセルが得られると期待される。様々な条件下での反応について検討したところ、目的とする分子カプセルの生成がC_<60>の添加により加速されることが明らかになった。C_<60>共存下で反応を行った場合、構造決定には至っていないが、包接錯体の生成がUV-Visおよび^<13>C NMRスペクトルにより示唆された。
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