研究課題/領域番号 |
17655019
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
河合 壯 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (40221197)
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研究分担者 |
長谷川 靖哉 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 准教授 (80324797)
中嶋 琢也 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (70379543)
内藤 昌信 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助手 (30346316)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 円偏光蛍光 / 蛍光量子収率 / 励起子相互作用 / 光学活性 / 円二色性 / 円偏光性発光 / ビナフチル / ペリレン / エキシトンカップリング |
研究概要 |
光学活性分子から発せられる蛍光は右円偏光成分と左円偏光成分の強度が異なり、この現象は円偏光性発光(CPL)と呼ばれる。近年、CPLを基盤にした高輝度液晶ディスプレイ用の偏光光源をはじめとして、3次元ディスプレイ、記憶材料、光通信など高度な光情報プロセッシングが提案されており、幅広い応用が期待されている。本研究では、光学活性なフルオロフォアからなる高特性の円偏光性発光材料の開発を行った。前年度開発されたビナフチルペリレンダイマーは高い蛍光量子収率、高い円二色性をしめし有望である。今年度はビナフチルペリレンダイマーの会合状態におけるCPL非対称性を評価し、さらに光照射に伴うスイッチングを検討した。従来、散乱性媒質におけるCPL非対称性の精密計測は成功例がなく、今回はこのため顕微CPL計測システムの検討を行った。その結果、顕微蛍光計測においても安定で高精度なCPL計測が可能であることを初めて見出した。また、ビナフチルペリレンダイマーの会合状態における発光スペクトルとCPLスペクトルの計測に初めて成功した。会合状態においては特徴的なCPLの増強が観測された。また会合状態においてはCPLの非対称性には特徴的な分散を有することを初めて見出した。これは非結晶性の分子会合状態における局所構造の不均質性を直接観測したものと考えている。分子会合状態をレーザー光により制御することで、CPL特性の光制御に成功した。
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