研究課題/領域番号 |
17655060
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
菊池 純一 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (90153056)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 磁性 / 人工細胞膜 / 有機-無機複合体 / 自己組織化 / 超薄膜 / セラソーム |
研究概要 |
本研究では、外部磁場を制御することで自在なマニピュレーションが可能な、ナノカプセルとしての人工細胞膜を開発することを目的とした。具体的には、申請者らが独自に開発した高強度の人工細胞膜「セラソーム」を用いて、その表面に磁性体をコーティングした「マグネティックセラソーム」を作製し、この特異な磁気特性に基づいて、磁場制御によるマニピュレーションが可能でかつカプセル機能を併せもった新規ナノ材料の開発を目指して研究を行った。本年度に得られた成果は以下のとおりである。 1.磁性ナノ粒子をコーティングしたセラソームの作製と機能評価 前年度に申請者らは、交互積層法を利用してフェライトのナノ粒子をセラソーム表面に集積できることを見出している。本年度は、この複合体のマグネティックセラソームとしての特性をさらに詳細に評価した。その結果、セラソームのカプセル機能を活かした外部磁場制御による物質輸送系の構築が可能であることを明らかにした。 2.磁性薄膜をコーティングしたセラソームの作製と機能評価 申請者らはごく最近、無電解めっき法を利用してセラソーム表層を金属薄膜で被覆できることを見出している。本研究では、セラソーム表層の磁性薄膜形成に無電解めっき法を適用して、マグネティックセラソームの作製について検討した。各種分光機器をはじめ、透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡、走査プローブ顕微鏡、光学顕微鏡などを用いて、マグネティックセラソームの構造ならびに機能特性を評価した結果、人工細胞膜としてのセラソームが、これまで明らかにしてきた有機-無機複合体としての機能に加えて、磁性ナノ材料としても有効であることを明らかにした。
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