研究課題/領域番号 |
17655068
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境関連化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
跡部 真人 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (90291351)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 有機電解合成 / グリーンケミストリー / マイクロリアクター |
研究概要 |
有機電解合成は、反応剤に電子そのものを使用することで重金属や有害試薬を使わない環境調和型のプロセスとして医農薬や機能性材料などの有用物質を供給できることから、1960年代以降、膨大な基礎研究の知見が蓄積され、その一部は企業化されるなど電気化学の一つの領域として目覚しい発展を遂げてきた。しかしながら、反応溶媒に十分なイオン伝導性を付与するためには、反応基質に対し過剰量の支持塩(一般に反応基質に対し50当量以上)が必要となり、更なるローエミッション化を指向する上でその存在は大きな課題となってきた。 このような問題に対し、本研究は支持塩を全く用いない新規有機電解システムの開発を目的とし、電解セルの設計から実際の有機電解反応まで行おうとするものである。 平成17年度の研究では実際、フロー式薄層電解セルをべ一スとする反応システムを試作し、メタノールを溶媒とするフランのメトキシ化反応を支持塩を加えずに実施したところ、最高98%の収率で目的のメトキシ体が得られた。また、この反応システムのさらなる高度化と汎用化を指向し、昨年度はメタノール以外のアルコキシ化反応への展開などを図り、さらに電流効率改善のためのセル改良も実施した。 これに対し、本年度はまず溶媒を酢酸としたアセトキシ化への展開も図り、本システムのさらなる汎用化を実証した。また、効率的な反応を達成するためのセル構造の最適化を図るとともに薄層電解セルを積層化したフロー式積層型薄層電解セルを構築し、大量スケールでの合成にも成功した.
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