研究課題/領域番号 |
17656015
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
掛川 寿夫 香川大学, 工学部, 教授 (50325320)
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研究分担者 |
岩本 直樹 香川大学, 工学部, 教授 (20325327)
小川 一文 香川大学, 工学部, 教授 (60346632)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 表面・界面物性 / 薄膜 / 流体力学 / 臨界現象 / 輸送現象 |
研究概要 |
平成17年度における本研究では撥水効果の動的側面に注目して調べた。まず、さまざまな撥水処理を施した表面を徐々に傾け、液滴が動き始める角度を測定した。具体的転落を観察し転落し始める角度を測定した。表面エネルギーは2.6mN/mから24.4には素材のアルミニウム片に3種類の吸着液を用い、それをガラス板に張り付け液滴のmN/mの5種類,液滴の量も0.02mlから0.08mlまで5種類変えて測定を行った。これらを踏まえ、半成18年度では表面エネルギーの値および液の量について吟味した。そして、すでに行われた実験の際使われたこれらの値の範囲の妥当性を検討した。さらにこれらの値の範囲をさらに広げ、すでに見られる傾向に変化があるかどうかを調べ、傾同に変化がある場合はその原因を究明した。 また、平成17年度には、液滴(水滴)内の流れを見やすくするために微粒子を湿ぜ転落時の振舞をビデオカメラで撮影し、解析を行った。4種類の単分子膜を形成し(表面エネルギーは0mN/mから20.6mN/mの4種類)液滴の量は60μlから100μlの3種類で実験を行った。結果として、まず映像より水滴内の水は転落に伴い回転していることが定性的にわかった。つまり、水滴内の水は表面部分の運動に影響を受けていることになる。具体的メカニズムとして、この回転水滴表面部分の動きに起因する速度場勾配による粘性力の効果と考えられる。このことを踏まえ、平成18年度には、次の段階として、ビデオ映像から速度分布を求めることを行った。各画面の微粒子の位置の変化から粒子の速度、運動方向を解析した。まず、この目的に適した微粒子の選択を行い、水滴にして、前方、中央、後方の3箇所に焦点を合わせ、水滴内部の位置の違いによる連動の差について調べた。また、測定された水滴内部の運動を理論を使って半定量的に解析することを試みた。これらの現象の理解は、表面に沿った空気の流れ(風など)がある場合に転落の臨界角がどのように影響を受けるかを調べる際に必要となる。
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