研究課題/領域番号 |
17656052
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生産工学・加工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三好 隆志 阪大, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00002048)
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研究分担者 |
高谷 裕浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70243178)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | フラーレンC60 / Cu-CMP / 研磨加工 / 研磨スラリー / 半導体 / ナノテクノロジー / 平坦化 / ナノ粒子 |
研究概要 |
フラーレンC60に水酸基が32〜34個修飾した、水溶性の高いポリ水酸化フラーレンを用いて研磨スラリーを作製し、銅膜をシリコンウエハに電着メッキした試料のCu-CMP加工実験を行った結果、以下のような知見が得られた。 (1)研磨スラリーの作製 超純水にフラーレンを溶解し、界面活性剤と超音波で一様分散させて0.1wt%ポリ水酸化フラーレン水溶液を作製した。次にその水溶液をし200nmのフイルターを通したところ、溶液の色に変色が無く、この水溶液中のフラーレン粒子は200nm以下であると推定される。化学的作用を進行させるために加工液として次のような添加剤4種類を加えた。過酸化水素水(1wt%),クエン酸アンモニウム(0.5wt%)、リン酸アンモニウム(0.5wt%)、BTA(0.12wt%)。このときも溶液の色に変化が見られず、フラーレン粒子の凝集が起こらず、ポリ水酸化フラーレンの分散安定性が確認された。 (2)研磨加工実験 製作した研磨スラリーを用いCu-CMP加工実験を行い、研磨時間と表面粗さの関係から、研磨性能を評価した。その結果、5μm四方における研磨前の粗さはRMSで10nm以上あり、また断面曲線から40nm程度の大きなうねりも見られた。しかし、加工時間の増加にともない、粗さは指数関数的に改善され、約6分程度で2nmRMS以下(断面曲線では0.339nmRMS)の良好な仕上面になっている。また前加工面の大きなうねりも除去されており、平坦面が得られている。なお、研磨加工条件は、圧力:0.25MPa、回転数:127rpmである。数回の研磨実験によって得られたチャンピオンデータのAFM観察像から、(a)は20μm四方で1.64nmRMS,(b)は5μm四方の狭い範囲ではあるが0.722nmと1nm以下の超平滑面を得ることができた。
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