研究課題/領域番号 |
17656069
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
水沼 博 首都大学東京, 都市教養学部理工学系, 助教授 (20117724)
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研究分担者 |
田川 憲男 首都大学東京, システムデザイン学部, 助教授 (00244418)
河原 加代子 首都大学東京, 健康福祉学部, 教授 (30249172)
大越 ひろ 日本女子大学, 家政学部, 教授 (80060698)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 可視化 / シミュレーション工学 / 生物・生体工学 / 流体工学 / レオロジー / 非ニュートン流体 / 食品 |
研究概要 |
以下のような成果が本年度の研究から得られた。 1.正面及び側面からのX線嚥下造影撮影の結果から、時間的に変化する食塊の3次元的形状を近似的に抽出し、その形状変化から食塊内の流動及び応力状態を数値解析により算出する手法を開発した。 2.硬軟2種類のバリウムゼリーの実測粘弾性特性に基づいて、嚥下流動解析を行った。食塊と咽喉内壁面との摩擦は唾液の効果を考慮した動摩擦と静摩擦からなる定義式によりモデル化し、モデル定数は実測結果に基づいて決定した。解析結果は近似的に造影撮影結果と一致し、本解析手法の有効性を検証できた。 3.上記の咽喉部の嚥下流動解析を口腔内の咀嚼までを含めたより一般的な解析とするため、歯型模型とMRI人体断層画像から口腔部の数値解析用のモデル作成を行った。食品についても、多様な食品に対応できるように、歯による圧縮と破断を表現できる食塊の力学モデルを新たに考案し、グミ状の食塊についてその有効性を検証した。 4.超音波断層撮影を微細気泡が混入した炭酸水に対して実施し、微細気泡が食塊の画像コントラストを著しく高め、本方法がX線被爆の心配のない安全な誤嚥検出法の一つとなる可能性を示すことが出来た。 5.嚥下障害者用液状食品の粘度を定量化し、介護の質を高める目的でとろみ計の開発を進めた。とろみ計の開発は主としてテクノエイド協会の支援の下で実施し、次年度に協力企業が中心となって商品化する予定である。
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